KrakenがNFTマーケットプレイスでローンを発行へ
米国に本拠を構える大手仮想通貨取引所Krakenのジェシー・パウエル(Jesse Powell)共同創設者兼CEO(最高経営責任者)が、Bloombergのインタビューで、同取引所ユーザーがNFTに対して資金を借りられるNFT(非代替性トークン)マーケットプレイスを立ち上げることを明らかにした。
パウエルCEOは、同取引所が計画しているNFTプラットフォームは、顧客が収集品から付加価値を引き出すことを可能にするサービスを提供すると述べている。その証拠に2022年初頭にNFTスペースに参入する予定であり、NFTの清算価値と、ローンの担保として提供できるかどうかを判断する機能を追加する予定でという。
Krakenは2011年に設立された仮想通貨取引所であり、CoinMarketCapのデータによると、平均流動性、ボリューム、デジタル資産準備金の点で世界最大の仮想通貨取引所の1つとされている。同取引所が運営するプラットフォームでの取引量は公表されていないが、独立したNFTマーケットプレイスは8月に取引量が急増しており、それ以来毎月数十億のボリュームを記録していることも明らかになっており、パウエルCEOは次のように語っている。
CryptoPunkをKrakenに預け入れた場合、その価値をアカウントに反映できるようにしたいと考えています。また、その価値に応じて資金を借りられるようになります。
NFTユーティリティは2022年に爆発か
パウエルCEOによると、NFTユーティリティは来年、2022年に爆発するとみられており、フェーズ1は憶測であり、フェーズ2はアートの購入とアーティストのサポートであり、フェーズ3はNFTの機能的な使用になるとのこと。
一方で、Krakenは最近、新しい投資家を引き付けるために、非管理仮想通貨のステーキングを可能にするインフラストラクチャープラットフォームであるStakedを買収しており、ユーザーは、デジタル資産の管理を維持しながら、仮想通貨の報酬と利回りを受け取れるようになるとのこと。
今回のKrakenの発表は、DeFiプラットフォームのローンモデルが一般的になりつつあり、最近ではDeFiプラットフォームであるArcadeが、担保付きNFTプラットフォームにより多くの投資家を引き付けるため、1,500万ドル(約17億円)の資金調達を行なっている。さらに、Krakenのライバル取引所Coinbase、FTX、Binanceなどの競合他社はすべて、独自のNFTマーケットプレイスの立ち上げを計画している。