韓国政府と国会議員は20%のデジタル通貨税を2023年に延期で合意

韓国のデジタル通貨税が2023年に延期で合意

韓国でこれまで論争の的となっていた20%のデジタル通貨税について、政府と国会議員の間で何カ月にもわたる激しいやり取りの末、2023年に延期で決議した事が分かった。

NEXTMONEYの特集記事「反対政党が韓国仮想通貨法を2023年1月1日まで1年の延期を示唆」などで報じてきたように、韓国政府はここ数カ月、2022年1月からデジタル通貨税が計画通りに進むと主張し、当初、2021年10月に開始する予定であった。しかし仮想通貨業界がまだ準備されていないとして、3カ月の延期が発表された。

韓国財務省は、国会が税を押し上げる法案を可決したと発表した。法案が議会の総会で承認されると、2023年に正式に予定される。同省は税の主要な推進力の1つであり、2021年 9月、ホン・ナムギ(洪楠基)経済副首相兼企画財政部長官は、デジタル通貨業界や一部の国会議員からの反対にも屈することなく、2022年に予定通りに税が継続されると議会で語っていた。

デジタル通貨税には賛成派が多数

韓国政府による新たなデジタル通貨税は、250万ウォン(約24万円)を超えるデジタル通貨の利益に20%の税を課すというものだ。

韓国ブロックチェーン協会は、業界と税務当局がその展開の準備ができていないと言って、最初に税の延期を求めた。しかし、政府が最初の大きなハードルに直面したのは、民主党の国会議員が介入した際である。大手メディアのロイター通信の報道によると、戦略財政委員会の税小委員会の与党民主党と、野党である国民の力党のメンバーは、2022年の税の施行に反対して団結。国会における論争にもかかわらず、韓国民の55%が課税を支持。反対派はわずか3分の1にとどまっている。韓国のブロックチェーン関連企業であるKryptoSeoulの創設者エリカ・カン(Erica Kang)氏はブルームバーグのインタビューに対し、次のように語っている。

それが正しく行われるならば、それは長期的に投機的なバブルとボラティリティを和らげることができるので、仮想通貨業界は完全に課税に反対しているわけではありません。

反対政党が韓国仮想通貨法を2023年1月1日まで1年の延期を示唆

2021.10.12