IMFは、仮想通貨への警告と監視強化へ乗り出す計画を発表

IMFが仮想通貨の監視強化へ乗り出す計画

世界189カ国が加盟するIFM(国際通貨基金)が、仮想通貨の監視を「強化」することを計画していることを7月29日(木曜日)付けの論文で明らかにした。

仮想通貨監視協会に伴いIMFは、ナイジェリアやその他の国々に、仮想通貨を自国通貨として採用する危険性について警告している。NEXTMONEYの特集記事「ナイジェリア中央銀行が10月1日までにデジタル通貨のパイロットスキーム開始を発表」で報じたように、ナイジェリア中央銀行(Central Bank of Nigeria)は、ビットコインやその他の規制されていない仮想通貨の影響を抑えるため、ナイジェリア政府が支援する法定通貨のデジタル版「デジタルNaira(ナイラ)」を利用できるようにする用意があることを発表していた。

IMFは、国の通貨として仮想通貨を採用することで、金融政策が弱まり、マクロ経済が不安定になるとの懸念を持っている。さらに、法的な問題、非常に不安定な国内価格、および財政の完全性の低下を含む、経済に対する悪影響を列挙した。IMFは声明で次のように警告している。

国によっては、通貨として仮想通貨を採用するという近道に誘惑される可能性があります。多くは確かに安全で、アクセスが簡単で、取引も安価です。ただし、ほとんどの場合、リスクとコストが潜在的なメリットを上回っていると考えています。実際、仮想通貨の広範な使用は、消費者保護を損なうことになり、家計や企業は、価値の大幅な変動、詐欺、またはサイバー攻撃によって富を失う可能性があります。

安定したインフレ、為替レート、信頼できる制度を備えた国は、仮想通貨が価値の貯蔵ではなくお金を稼ぐための手段であり続ける一方で、広範な採用を望まないという見解を示している。

一方、2021年4月の論文で開示されているように、IMFは、適切な調査実施のため、弁護士、デジタルリスク専門家、金融セクター専門家、金融経済学者、データ専門家で構成される専門家チームを追加する予定だ。この組織は、中央銀行のデジタル通貨、またはCBDC、ステーブルコイン、仮想通貨などを調査対象としており、これらの資産がどのように経済的独立性を表し、準備通貨として機能できるか、そしてそれらが現在の支払いシステムにどのように取って代われるかを調査する予定だ。

ナイジェリア中央銀行が10月1日までにデジタル通貨のパイロットスキーム開始を発表

2021.07.23