Binanceにインド当局がマネーロンダリング事件を調査
現在四面楚歌状態に陥っている仮想通貨取引所Binanceに、新たな問題が浮上した。ブルームバーグの報道によると、Binanceは1億3400万ドル(約146億円)のマネーロンダリング(資金洗浄)事件におけるその役割について、ED(Enforcement Directorate=法執行機関および経済情報機関)が、仮想通貨を利用したマネーロンダリング調査していることが分かった。
2019年にBinanceが買収したインドの仮想通貨取引所であるWazirXは、過去10カ月間に、インドでは違法な賭けアプリのオペレーターが集めた1億3400万ドルの一部をロンダリングするために使用されたとされている。
ブルームバーグの報道によると、関係者の話として、Binanceがグローバルマネーロンダリング防止監視機関であるFATF(金融活動タスクフォース)によって詳細な情報を収集していないことを当局が発見。報じられた内容伝によると、EDはBinanceの幹部を調査尋問のために召喚したとのこと。
当NEXTMONEYの6月14日付けの特集記事「中国のマネーロンダリング事件でインドが仮想通貨取引所Wazirxを調査へ」で報じたように、Wazirxの創設者であるニシャル・シェティ(Nischal Shetty)氏とディレクターのサミール・マトレ(Sameer Mhatre)氏に調査通知が送られている。今回の召喚は実際にEDが調査に入った事を示しており、EDはWazirXを介して転送された3800万ドル相当の仮想通貨の記録を調査しているとみられる、なお、Wazirxは記録がないと主張したと報じられている。
本社のないケイマン諸島に法人化されたBinanceは、マネーロンダリング、麻薬取引、テロの収益を隠すために仮想通貨が使用されているという懸念の中で、各国が業界の監視を強化しているため、規制の取り締まりに直面している。
なお、調査対象となった賭けアプリの運営者は、Binanceのプラットフォームでお金を購入、変換、ウォレットに転送するためにWazirXでウォレットを使用したと語っているとのこと。