韓国中央銀行総裁、CBDCはビットコインの需要を減らすだろうと発言

韓国中銀総裁がCBDCはBTC需要を減らすと発言

韓国の中央銀行にあたる韓国銀行のリー・チュヨル(李柱烈)総裁は、CBDC(中央銀行の発行するデジタル通貨)が導入されると、ビットコイン(Bitcoin)などの仮想通貨の需要が低下すると述べていることが分かった。

韓国銀行のリー総裁は、3月24日(水曜日)に開催された仮想通貨の持続性に関するイベントで、中央銀行のデジタル通貨(CBDC)が導入されると、ビットコインなどの既存仮想通貨の需要が薄れると述べ、CoindeskKoreaのパク・グンモ氏が報告しており、リー総裁は次のようにコメントしている。

中央銀行が発行したデジタル通貨が導入されると、支払い手段としてのビットコインやその他の暗号通貨の需要は減少します。

同総裁は、ビットコインや他の仮想通貨資産はボラティリティが大きく(価格の変動性が高い)、支払い手段または価値の保存として機能する能力には限界があると述べている。リー総裁は2月末に、当NEXTMONEYの特集記事「韓国銀行長、仮想通貨に言及|本質的な価値はないが高い価格変動は続く」で報じたように、ビットコイン(Bitcoin/BTC)やその他の仮想通貨には本質的な価値がないと主張したものの、高い価格変動が続くと予測し、価格を予測することは非常に難しいが、その価格は非常に変動するだろうと発言していた。

さらにさかのぼり、2020年10月上旬には、「韓国銀行、2021年にもデジタル通貨の試運転開始を予定」で報じたように、昨年より2021年にデジタル通貨の試験運転を開始予定であることが報じられている。今年に入り、中国、ロシア、トルコ、ジャマイカを含む世界中の多くの国が、2021年に潜在的なCBDCパイロットを発表している中での発言だ。

CBDCは法定通貨の要件を満たすもの

CoinDesk Koreaによると、韓国のパイロットでは、銀行はCBDCの資金移動、支払い、発行、配布、償還をテストする予定とのこと。

また、韓国銀行では2月に国のデジタル通貨に関する調査を発表しており、CBDCは法定通貨のようなものであり、私的に発行された仮想通貨とは対照的に、法定通貨の要件を満たすと結論付けている。

先週、米国連邦準備制度理事会のジェローム・パウエル(Jerome Powell)議長は、BIS(国際決済銀行)からの報告に言及し、同様のコメントをしており、当サイト「FRBパウエル議長、中央銀行のデジタル通貨は現金と共存する必要がある」でも報じた。パウエル氏は、仮想決済に関するバーゼル会議で、CBDCは「革新的で柔軟な決済システムで現金やその他の種類のお金と共存する」必要があると述べている。

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