フィリピンの仮想通貨取引所PDAXで技術的不具合発生
フィリピンの仮想通貨取引所PDAX(Philippine Digital Asset Exchange)が2月16日、誤って顧客のビットコインを6,000ドル、約64万円という安価でビットコインを販売していた事が分かった。
We'd like to thank you all for your patience regarding the incident that happened on Feb 16. Below is our statement, as of today Feb 20. Please expect us to continue to update you of the developments, which we are working on round the clock.
Thank you. pic.twitter.com/HvWFIRsSyy
— PDAX (@pdaxph) February 20, 2021
2月16日に発生した事件について、今しばらくお待ちいただきますようお願い申し上げます。
PDAXは、Twitterで2月16日(火曜日)に自ステムに不具合が発生。この件について同取引所は、「前例のない取引の急増」に見舞われたと説明した。PDAXは、フィリピンの中央銀行であるBSP(Bangko Sentral ng Pilipinas)のライセンスを受けた仮想通貨取引所であり、ニッケルO.ガバ(Nichel O.Gaba)CEO(最高経営責任者)によって運営されている。同氏はフィリピンのテレビ放送局ABS-CBN Newsへ出演。
ABS-CBN News「Services back up for cryptocurrency trading platform PDAX, says CEO | ANC」より画像引用
テレビインタビューの中でニッケル氏は次のように語っている。
取引は過去数カ月で70倍に増加しました
PDAX で何があったのか
PDAXで発表された声明意外に現状についての詳細があまり出回っておらず、現在もユーザーを中心に混乱が続いているのが現状だ。
時系列で追ってみると
・2021年2月15日に計画メンテナンスを実施し、一時取引所とモバイルが利用できなくなる。
・2月16日、DAXの顧客はSNSで持ち株の不一致を共有し始め、あるユーザーはスクリーンショットを共有し、ポートフォリオに390億ペソ、約850億円以上が表示される。他のユーザーが同様の事例を報告している一方で、他のユーザーは資金の一部が不足していると主張。これは、ユーザーの資金と持ち株の不一致とほぼ同時に、PDAXで300,000フィリピンペソ(約6,000ドル)に下がる。
・2月17日、公式声明を発表。「前例のないレベルの取引とボラティリティ」が停止し、重大なメンテナンスの問題が発生したと釈明。
・2月18日、一部の顧客はロックアウトされ、BTCを返却するように求められる。
・2月20日にTwitterにて声明を発表。
混乱の中、一部のユーザーは、6,000ドルという低価格でビットコインを購入したと報告していることをBitPinasが報告した。
ニッケルCEOは記者会見で、「非常に少数の注文」が有効であったが、これらの取引の多くは実際には行われなかったと述べた。PDAXは、ほとんどの取引所と同様に、ブロックチェーン台帳ではなく、一元化されたデータベースに基づいて注文書を作成している。そのため、これらの取引は有効であるように見えましたが、そうではなかったとして次のように語った。
多くのユーザーがそれらの資産の権利があると感じていることは理解できます。しかし、事件の調査に基づいて、売却は行われなかったと結論付けました。ですから、残念ながら、売買するものは実際にはありません。
なお、一部のユーザーは、PDAXが有効なトランザクションから購入したビットコインを返却するように依頼したと述べている。