KrakenがVCファンドを立ち上げ
米国を拠点とする仮想通貨取引所であるKraken(クラーケン)は、仮想通貨イノベーションの促進に焦点を当てるKrakenVenturesの立ち上げを発表した。
新たに独立したベンチャーキャピタルファンド(※以下、VCファンドと記載)は、仮想通貨およびフィンテック業界内の初期段階のスタートアップ企業に投資するように設定されており、Krakenの元幹部であるブランドン・ガス(Brandon Gath)氏が主導する。ただし、取引所がサポートしつつ独立党形をとっているとのことだ。世界で4番目の大規模仮想通貨取引所であるKrakenは、VC業界における金融システムの透明性や包括性、および開放性を強化することを目的としており、ガス氏は次のように述べている。
私たちが仮想通貨関連業界の時期成長段階に入ると、Kraken Venturesは、金融システムをよりオープンで、包括的で、透明性のあるものにするためにスタートアップ起業家をサポートします。
真の可能性を追求するKrakenの新VCファンド
Krakenのジェシー・パウエル(Jesse Powell)CEO(最高経営責任者)は、仮想通貨関連業界は、金融システムをリエンジニアリングする本当の可能性を示している段階にあると説明。同ファンドは、暗号プロトコル、フィンテック、DeFi(分散型ファイナンス)、規制技術、サイバーセキュリティ、マシン、ディープラーニング、AIの企業を対象としており、声明で次のように述べている。
ポートフォリオ企業の進化の各成長段階を通じ、創業から付加価値への投資に長期的な視点を持っています。私たちはポートフォリオ企業と実践的なアプローチを取り、ガイダンス、新しい商業的機会、および追加の資本支援を提供します。
声明によると、同ファンドはすでに「そこにいくつかの有望な機会」を特定しており、投資計画はまもなく明らかにされるとみられる。同取引所がスタートアップに投資するのはこれが初めてだ。
KrakenはNEXTMONEYの特集記事「Kraken、Chainlinkノードを立ち上げ|DeFi市場にスポット価格データ提供」で報じているように、今月に入ってChainlinkノードを立ち上げ、DeFi市場にスポット価格データを提供することを発表し、DeFi市場へのつながりを濃いものへとさせている。また、昨年12月にはGitcoinと協力し、さまざまなEthereumプロジェクトに15万ドルを投資したほか、過去にも、さまざまなビットコイン関連プロジェクトに500,000ドル以上を寄付している。なお、現在Krakenは、新しいベンチャーキャピタルファンドを通じ、違いを生むさらに多くのプロジェクトに投資する予定とのことで、今後のKrakenの事業展開から目が離せない。