世界の紛争地域で仮想通貨人気が急上昇
リビア、パレスチナ、シリアなど、世界の紛争地帯での仮想通貨の人気が急速な高まりを見せていることが明らかになった。
CoinMarketCapより画像引用
NEXTMONEYの特集記事「テスラ社、15億ドル相当のビットコイン保有判明でBTC最高値更新=保有額はマイクロストラテジー社に次ぐ」でも報じているように、ビットコインで15億ドル分購入し、ビットコインを43,500ドルの高値に押し上げた。CoinMarketCapの調べによると、2月10日の執筆時点で、1BTC=4,900,000円、前日同時刻比0.23%の下落、1週間で29.83%の上昇時価総額は90兆円と、9日の最高額である500万円目前の4,999,656円には及ばないものの、490万円と、昨年2月から300%以上の増加を記録している。
ここにもテスラ社の影響が
テスラ社がビットコインを15億ドル分購入したことで、仮想通貨の知名度が上がり、リビア、シリア、パレスチナでは、ビットコイン、イーサリアム、ドージコインのオンライン検索が増加。株式市場への通常の関心と金や不動産への安全な投資への関心が高まっている。
COVID-19パンデミックが発生して以降、新しい種類のデジタル通貨を取り巻く環境は世界中に広がり、既存銀行がお金を貸すことに消極的な今、ユーザーが資金を借りる方法としても広まりを見せている。さらに、テスラの所有者であるイーロンマスクは、最も注目を集めている支持者の1人であり、俳優のグウィネスパルトロウ、ラッパーのスヌープドッグ、億万長者の元マイクロソフトチェアのビルゲイツなどと並んで影響力が高いとされている。
オンラインデジタル通貨トップ10にはインフラ未整備国が多数
法定通貨であるポンド、ドル、ユーロとは異なり、デジタル通貨は、増大する需要を満たすためにお金を印刷できる中央銀行に支えられておらず、既存の金融システムが利用できないユーザーからも需要が高まっている。その証拠に、世界で最も訪問されているウェブサイトのトップ100の1つであるTradingViewによる分析では、Human Freedom Indexの最下位にランクされている国や政治的に混乱している、いわゆるインフラ未整備国が、オンラインデジタル通貨のトップ10の国にランクインされている。
キューバでは、2020年11月から2021年1月までの2,700万件の検索問い合わせのデータを使用し、検索を割合として計算すると、キューバ国民の半分以上にあたる50.4%が仮想通貨について検索している。仮想通貨検索に関しては、リビアで42.2%、ウクライナで41.9%、パレスチナで38.7%を占め、仮想通貨検索の上位5位に入り、シリアは36.9%で10位であった。