米CMEがイーサリアム先物取引を開始

CMEがETH先物取引を開始

CME(米国 シカゴ・マーカンタイル取引所)が本日、イーサリアム(Ethereum/ETH)先物取引が開始された。

CMEは日曜日のツイートで、ETH先物が現地時間の午後6時に開始される事をツイートして居るが、昨年末、2020年12月中旬にETH先物を開始する事を発表している。CME公式サイトで公開されている契約詳細には、ETH先物は現金決済で、各月次契約は50ETHを表し、最小ブロック取引サイズは5契約と表記されている。

CME Groupの公式サイトには、ETH先物のさまざまな流動性プロバイダーがリストされており、その一部は取引所のビットコイン先物およびオプション製品にも流動性を提供している。ETH先物に流動性を提供する企業には、BlockFi、Galaxy、Genesis、CoinShares、NYDIGなどの企業名が名を連ねている。発売自体は、仮想通貨を中心に構築された金融商品の作成に向けた重要な一歩を表しており、米国にとって初のETH先物商品だ。商品先物取引委員会の前会長であるヒース・ターバート(Heath Tarbert)氏は、2019年にイーサリアムのネイティブ仮想通貨に焦点を当てたデリバティブが最終的に市場に出回ると予測。当時報告されたように、ターバート氏は、ETHが商品の定義に該当すると信じていると述べていた。

8日のETH価格は、CoinMarketCapによると、1ETH= 172,000円台前半を推移しており、前日同時刻比で1.40%、1週間で24.13%の上昇で、時価総額は19兆7,000億円台となっている。

急成長するイーサリアム

イーサリアムの急成長がここ最近著しく、特にここ1年でのDeFi需要の急成長に大きく影響を受けたほか、NEXTMONEYの特集記事「イーサリアム2.0、トップ5ステーキングプロトコルに浮上」でも報じたように、イーサリアム2.0ステーキングによる需要急増でイーサリアムを取り巻く環境が激変したことがETH価格高騰につながっている。

2015年に販売されて以降、現在まで、ビットコインに次ぐ2番目に大きいブロックチェーンネットワークとして急成長を遂げてい。そんなETHだが、システムは恣意的に変更されることはなく、適応性と柔軟性をともないながら成長を続けている。現在ETHは主要金融インフラストラクチャーとして浮上しているが、ビットコインはデジタルとして広く知られている一方で、ETHはあまり明確にその価値を評価されてることにこれまで恵まれていない。

クレースケール(Grayscale)社の最新レポート「Valuing Ethereum(イーサリアムの評価)」には

・お金としてのETH
・消耗品としてのETH
・有利子資産としてのETH

これら3方面から多角的にETHを評価している。なお、CMEが提供する仮想通貨関連先物取引開始は、2017年12月に発売が開始されたビットコイン先物に続く2銘柄目となる。

イーサリアム2.0、トップ5ステーキングプロトコルに浮上

2021.01.07