バイデン大統領、元リップルアドバイザーをOCCヘッドに任命か

元リップルアドバイザーのOCCヘッド任命に期待

元アメリカ財務省の役人でリップル顧問のマイケル・バー(Michael Barr)氏が、トランプ政権のOCC(Office of the Comptroller of the Currency=アメリカ通貨監督庁)会計監査役として勤めていたブライアン・ブルックス(Brian Brooks)氏の後任に期待されている。なお、OCC長を務めたブルック氏は先週辞任している。

ウォールストリートジャーナルの報道によると、1月20日に就任したバイデン大統領は、通貨監督庁としてマイケルバーを指名することが期待されている。バー氏は、国立銀行と信用組合を規制するOCCに仮想通貨の経験をもたらした。

マイケル・バー(Michael Barr)氏とは

通貨監督官を務めるバー氏は、オバマ政権時代の金融機関の財務省金融次官補を務めていた2008年、金融危機後のドッド・フランク銀行改革に取り組んでいた。また、2015年にRipple Lab.顧問に就任しており、当時バー氏は、アメリカ国内のグローバル決済事情について、“ひどく時代遅れ”と述べており、支払いの革新について、金融システムをより安全にし、コストを削減し、消費者と企業の両方のアクセスと効率を改善するのに役立つと述べている。

前任のブルックス氏も仮想通貨業界とのつながりがあり、OCCに就任する前はCoinbaseの最高法務責任者を務めていた人物だ。同氏は仮想通貨を主流の金融の世界に持ち込もうと改革を実行。NEXTMONEYの特集記事「米・通貨監督庁、政府規制銀行にステーブルコインの使用を許可」で報じたように、在職期間後半には、銀行が支払い活動にブロックチェーンとステーブルコインを使用できるというガイダンスを発行している。

ホワイトハウスはこの件にかんしてのコメントを拒否。財務省もコメントの要求に応じて居らず、いつ公認の指名を発表するか、現時点では不明である。

商品先物取引委員会(CFTC)委員長であるゲーリー・ゲンスラー氏と、CFPBの立役者でその後上院議員に転身したエリザベス・ウォーレン氏の右腕として設立にも寄与したロヒト・チョプラ連邦取引委員会(FTC)委員が消費者金融保護局(CFPB)局長らとともに、バイデン氏の将来の規制チームに加わるという。なお、通貨監督庁は財務省の独立した局であり、バイデン氏の秘書候補であるジャネット・イエレン氏が率いる。

米・通貨監督庁、政府規制銀行にステーブルコインの使用を許可

2021.01.05