CoinShares、スイス証券取引所でビットコインETPの発売開始へ

CoinShares がビットコインETP発売へ

ブルームバーグによると、デジタル資産管理を提供しているCoinShares(コインシェアーズ)が、ビットコイン上場投資信託(ETP)を発売する事を報じた。

ETPは1月19日にスイスの主要証券取引所(SIX)に上場され、各ユニットは0.001ビットコインで裏付けされ、ティッカーBITCの下に表示される。ビットコインETPは、規制された資産クラスのビットコインへのエクスポージャーを提供する。

今回の発表は規制当局がビットコインETFアプリケーションの承認を嫌がっている米国とは対照的と受け止められている。その理由として、ヨーロッパ全体で仮想通貨製品を提供しているエンティティがすでにいくつか存在しているという事実がある。製品の資産は、野村ホールディングス、CoinShares、Ledgerが関与する約1年前に立ち上げられたベンチャーであるKomainuによって管理されるという。

BITCは0.98%の経費を手数料として投資家らに請求し、ビットコインによって物理的に裏付けられる。

ビットコインETPとは

野村證券公式サイト「証券用語解説集」によると、ビットコインETP(Bitcoin Exchange Traded Products)は一定金融商品の総称を指している。

具体的には、上場取引型金融商品のことで、上場投資信託(ETF)や上場投資証券(ETN)、コモディティ上場投資信託(ETC)など、証券取引所に上場し、特定の指標の値動きに連動する運用成果を目指す金融商品の総称を指している。これらは、24時間年中無休で機能する仮想通貨取引所ではなく、従来の取引所で取引されるという点で株式に似ていると言われている。

今回発表されたCoinSharesのビットコインETPは、現物のビットコインに裏付けられており、カストディサービス(保管サービス)についてはKomainu(コマイヌ)が行うことが判明している。このKomainuとは、CoinSharesが、野村ホールディングスとLedgerが共同設立し、2020年8月から運用開始されたカストディアンだ。

CoinSharesには、子会社のXBTプロバイダーを介してETPの別グループがすでにある。XBTプロバイダーのEtherTrackerOneとBitcoinTracker Oneは、ナスダックストックホルム取引所に上場しており、同プロバイダーは、2021年1月4日時点で29億ドルの運用資産を報告している。

CoinSharesの最高戦略責任者であるメルゼム・デミロルス(Meltem Demirors)氏によると、スイスを拠点とするETPは、2億ドルの運用資産から始まるという。