マイケル・セイラー氏、マイクロソフト取締役会にビットコイン戦略を提案

マイケル・セイラー氏がマイクロソフト取締役会でビットコイン戦略を提案

マイクロストラテジー(MicroStrategy)の共同創業者のマイケル・セイラー(Michael Saylor)氏は、ビットコイン(Bitcoin/BTC)をマイクロソフトの財務戦略に組み込むことを提案している。

日本語訳:
取締役会とSatyaNadellaに対する私の3分間のプレゼンテーションでは、会社が正しい行動を取り、Bitcoinを採用するべき理由を明確に述べました。

同氏は、マイクロソフトの取締役会の3分強のプレゼンテーションで、ビットコインを「進歩の選択肢」と呼び、財務戦略に組み込むことを推奨。国債、自社株買い、配当金への従来の財政的依存を捨て、ビットコインを導入するよう呼びかけた。同氏は、マイクロソフトは2034年までにビットコインを通じて株主価値を5兆ドル(約749.5兆円)近く増やす可能性があると予測している。

同氏はビットコインがマイクロソフトのバランスシートを強化し、数年以内に時価総額を最大 5 兆ドルまで増やす可能性があることを説明し、資産としてのビットコインは、自社株買いや債券などの従来の投資よりも優れていると主張。同氏によると、マイクロソフトはビットコインへの投資に年間1,000億ドル(約15兆円)を割り当て、それを会社の戦略的準備金として位置付けられるという。同氏は、マイクロソフトに対し、より広範な戦略的財務計画の一環として、キャッシュフロー、配当支払い、自社株買い、債務を仮想通貨に変換することを検討するよう提案したうえで、次のように述べている。

もしマイクロソフトよりも速く成長している1,000億ドル規模の企業を、一度限りの収益で買えたらどうだろう?毎年それを続けられたらどうだろう?


ビットコインに対する支持が信じられないほど高まっている

セイラー氏は2024年12月1日付で公開されたYouTube動画で、ビットコインに対する国民的および政治的支持が信じられないほど高まっていると主張している。

MicroStrategy「Microsoft Bitcoin Strategy – A Presentation by Michael Saylor(日本語訳:Microsoft ビットコイン戦略 – マイケル・セイラーによるプレゼンテーション)」より動画引用

※動画は全編英語で放映されており、日本語やカウが必要な場合は、画面右下に表示されている「字幕」アイコンをクリック。次に、右隣に表示されている「設定」アイコンをクリックし、表示されているメニューのなかから、「字幕」⇒「自動翻訳」⇒「日本語」の順に設定する事で、大まかな日本語訳が表示されます。

ドナルド・トランプ(Donald Trump)次期大統領など、仮想通貨支持の意見を表明した著名な政治家の例を挙げた。同氏はまた、ブラックロック(Blackrock)などの企業がこの資産に多額投資をし、擁護していることから、ウォール街でビットコインへの支持が高まっていることにも言及している。マイクロソフトに対して同氏は、ビットコイン投資戦略を評価し、「世界にとって正しいことを行い、ビットコインを採用する」よう求めた。それでも、市場アナリストは、マイクロソフトのBTC投資決定は、バンガード(Vanguard)、ブラックロック、ステートストリート(State Street)などの機関投資家の判断に部分的に依存すると考えている。

マイクロストラテジーのビットコイン保有

同氏のリーダーシップの下、マイクロストラテジー社はビットコインを準備資産として採用した初の上場企業となり、この決定は企業界で際立った存在となっている。

最近では国内企業のメタプラネットが日本のマイクロストラテジーと呼ばれるように、ビットコインを購入している。なお、マイクロストラテジーは2020年以降、367億ドル(約5.5兆円)以上のビットコインを蓄積している。

同氏によるマイクロソフトへの提案は、企業界において、ビットコインが正当な金融資産として受け入れられつつあることを強調しており、政治的、制度的支援が拡大する中、より広範なビットコイン採用への道が開かれる可能性がある。また、マイクロソフトがビットコインを採用するかどうかの決定は、他の大手テクノロジー企業や機関が追随する前例となり、仮想通貨を既存金融界の中心に押し上げる可能性があることから、高い関心が寄せられている。