仮想通貨ファンド総流入額が600%以上増加
資産運用を手掛けるCoinShares(コインシェアーズ)最新データによると、仮想通貨ファンドと製品への投資家の総流入額は、年初来からこれまでで56億ドル、約5,800億円に達しており、2019年と比較し、600%以上増加した事が分かった。
流入と最新の価格変動により、2020年にこのセクターの運用資産は190億ドル近くにまで上昇。2019年の運用資産はわずか25億7000万ドルであった。投資家がビットコインをインフレヘッジ(※インフレ回避策)やドル安の代替とし仮想通貨に目を向け始めたため、仮想通貨への関心は今年急上昇した。
CoinMarketCap Bitcoin Chartsより画像引用
ビットコインは日曜日に248万円台を記録し、21日(月曜日)似は250万円目前にまで急騰したものの、COVID-19パンデミックの懸念による金融市場におけるリスクオフの動きに飲み込まれ、最後に22日20時台には3%近くの下落をみせた。また、22日はイーサリアム(Ethereum/ETH)は3.1%の下落、XRPを見てみると、10.57%も下落している。(※CoinMarketCap調べ)
CoinSharesのデータによると、12月18日(金曜日)の時点で、仮想通貨投資商品への流入は合計3億3500万ドル、約350億円で、ビットコインは7億9,210万ドル、約820億円を占めている。今年初来から現在までのところ、投資家はビットコイン製品とファンドに156億ドル、約1兆6,000億円を投入しており、イーサリアムの流入は25億ドル、約2,600億円近くに達している。
テクニカル分析を手掛けるStockChartsのジュリアス・デ・ケンペナー(Julius de Kempenaer)シニアアナリストは、次のように述べた。
現在の急増は確かに新たな小売資金を引き付けるが、私たちはすでにより多くの機関投資家らによる仮想通貨の採用を見ている。問題は、機関投資家が参加しない余裕があるかどうか、そしてどのくらいの期間かということだ。
世界最大仮想通貨ファンドのGrayscaleは、先週2億5,080万ドルの資金を流入し、運用資産を153億ドルに引き上げている。同社は今年初来からこれまでに50億ドル近くを流入させている。