本当のビットコイン暴落の要因は?

本当のビットコイン暴落の要因は?

ビットコインの価格は、12日の高値である7967ドルから大規模な売り圧力により低値である5600ドルまで一晩で-29.71%の下落を記録している。暴落後、主要な仮想通貨であるビットコインは、6065ドルで安定しているが、投資家達がパニックに陥り、世界的な景気後退に陥る中、さらなる下値の動きが懸念されている。世界的な不況の理由として、当然コロナウイルスの影響による恐怖と不確実性が世界の金融市場を揺さぶっていることが考えられているが、このビットコインの歴史的な暴落の原因について考えていきたい。

大きな原因の一つと考えられるのはやはり、株式市場の歴史的な暴落にあると考えられるだろう。先週、ダウ・ジョーンズとS&P 500が1兆ドルの価値を失っっており、S&P 500は9%以上下落し、弱気市場に参入した。また、ダウ・ジョーンズ工業平均では、1987年の株式市場の暴落以来の10%の下落を経験しており、歴史的にも稀な下落となっている。

その他の理由として考えられるのが、ビットコインの時価総額の減少であり、ビットコインの時価総額は昨日2,600億ドルだったが、たったの1日で57.69%の下落を記録している。ビットコインが大幅な下落を記録したことで、多くのアルトコイン投資家がビットコインに逃げる動きを見せ、Bitcoin Cash、Bitcoin SV、Ethereum、Binance、Tezos、Link、および他の多くの主要なアルトコインも20-30%の下落となった。

また、PlusTokenによる大規模なポンジスキームもビットコインの下落に影響を与えていると考えられている。というのも、PlusToken詐欺師は投資家から盗んだ約20億ドルのビットコインの内、1億ドル強のビットコインを売却のために移動しており、1億ドルのビットコインの売り圧力が下落の原因になったことが考えられる。その証拠にビットコインは、株式市場やその他の資産が暴落する前の土曜日に、ほぼ1,000ドルの下落を記録していることが明らかになっている。

今回の歴史的なビットコイン価格の暴落の裏には、株式市場の類稀な不況や、Ponziスキームによる売り圧力など様々な原因が重なったことが考えられるだろう。