エルサルバドル国民のビットコイン取引が急落
エルサルバドルでのビットコイン(Bitcoin/BTC)取引が、89%急落している事が分かった。
この結果についてビットコイン評論家は、投資家らがビットコインを捨てたいと思っているエルサルバドール人の心理を表していると指摘している。NEXTMONEYが「エルサルバドルが圧倒的多数で正式にビットコインを法定通貨として可決」で報じたように、2021年9月にエルサルバドルで法定通貨としてビットコインが正式に採用。それ以来、ビットコインの採用について国から肯定的な報告が出ている。
報告によると、Chivoウォレットのダウンロード数は300万を超えており、ビットコインウォレットを使用している国民は従来の銀行口座よりも多くなっている。同国内でのビットコインの採用も、国境を越えた送金と現地での支払いの両方で増加している。かつて同国を訪れたハイテクファウンダーファンドのマネージングディレクター兼創設者であるアレクサンダー・フォン・フランケンバーグ(Alexander von Frankenberg)氏によると、非常に高速かつ安価なライトニングネットワークを利用して多くの場所が仮想通貨を受け入れたため、実際に国民はビットコインを使用している。
国民は最終的にビットコインを捨てる可能性も
ポジティブな状況のなか、エルサルバドル国内では、ビットコイン採用に関して複数の懸念が提起されている。
#Bitcoin transactions in El Salvador have plunged over 89% since they made it legal tender.
People don't want to use some outdated tech that has high fees, and slow transaction times.
It's time El Salvador ditches Bitcoin and opts for something with real utility.
— Mr. Whale (@CryptoWhale) December 27, 2021
エルサルバドルでのBitcoin取引は、法定通貨になってから89%以上急落しました。
人々は、手数料が高く、取引時間が遅い古い技術を使いたくないのです。
エルサルバドルがビットコインを捨てて、本当の実用性を備えたものを選ぶ時が来ました。
仮想通貨の投資家であり、アナリストである@CryptoWhale氏によると、エルサルバドルでのビットコイン取引は法定通貨になってから89%減少しており、その背景には、取引手数料が高く、取引時間が遅いというネットワーク上でのかねてからの重大な課題のため、時代遅れ感が否めず、国民がビットコインを使用したくないことは明らかであると主張している。同氏は、エルサルバドルの人々がビットコインを捨てて、「本当の実用性」を備えた他の仮想通貨を選ぶ時が来たと付け加えている。
エルサルバドルのビットコイン採用に対する@CryptoWhale氏の観察と批判は、同国が直面した一連の批判の中で最新のものである。エルサルバドルのナジブ・ブケレ(Nayib Bukele)大統領は、自国の銀行口座を持たない人々を銀行に預け、ビットコインの採用により経済発展をもたらすことを目的として、ビットコインの使命に着手している。同大統領は同国のビットコインエバンジェリストの役割を果たしており、彼のモバイルデバイスから国のビットコイン購入をしている。エルサルバドルは現在、約5,800万ドル(約66億円)相当の1,141BTCを保有しており、さらに購入する予定という。
エルサルバドルによる法定通貨としてのビットコインの採用は、この動きを検討している他の国々にも、より多くの確信を与えている。実際、パナマやキューバ、ウクライナなどの国々は、エルサルバドルに追随するための進歩を遂げている。他国でも、取り残されないように、より友好的な方法で仮想通貨を規制することを真剣に検討している。