ビットコインスポットETF承認を前にアナリストが過度な期待を警告

ブルームバーグアナリストがビットコインスポットETF流入について警告

スポットビットコインETF(上場投資信託)が承認された場合について、ブルームバーグのトップETFアナリスト、ジェームス・セイファート(James Seyffart)氏が巨額資金流入に関する憶測が続く中で懸念を表明した事が分かった。

日本語訳:
私の意見では、これは需要の過大評価の可能性があります。金ETFは米国で2004年から存在しており、現在米国では約950億ドルの資産を保有しています。スポットビットコインETF がこれほど多くの流入を得るのは、たとえ複数年にわたって測定されたとしても、極めて異常値の成功例となるでしょう

SEC(米国証券取引委員会)が間もなくスポットビットコインETFを許可するとの楽観的な見方が増えており、この期待とともに、ビットコインETFが承認されれば最大1,000億ドル(約14兆円)という巨額資金が流入する可能性があるという予測もある。このような背景から同氏はトレーダーに対し、このような期待を持たないよう公に警告。この予測は需要の過大評価であると考えているという。

同氏は、特に金がしばらくの間市場に出回っているという事実を考慮すると、市場へのそのような流入を予測するのは“極端”であると主張。さらに、2004年以降、米国に金が流通していたにもかかわらず、同国の資産価値は950億ドル(約13.4兆円)にとどまっていると指摘した。

トップ数学者によるビットコインへの流入の主張

同氏の警告は、ビットコインへの1,000億ドルの流入の可能性についてのトップ数学者フレッド・クルーガー(Fred Kruger)氏のX(旧Twitter)への投稿に反応してのものとみられている。

Xへの投稿でクルーガー氏は、100億ドルの流入のおかげで、ビットコインが2021年に史上最高値6万9000ドル(約980万円)以上に達した経緯を語っている。さらに、ビットコインに1,000億ドルの流入があれば、仮想通貨の価格は10倍に上昇する可能性があると主張。次に、ビットコインが50,000ドル(約700万円)の場合、その価格による 1,000 億ドルの流入は200万BTCに達するという大まかな計算をしている。それにもかかわらず、これは供給量が少ないため、デジタル資産の需要に合わせて価格を上昇させる必要があるとクルーガー氏は指摘。同氏はさらに、資産の上位保有者が売却したがらないことから、この200万BTCを入手するのは困難であると指摘している。

複数のETF申請者がSECと面会

複数のETF申請者が最近、米国の規制当局と面会したことが明らかになっており、セイファート氏は、過去数日間に約4社の異なる発行体がビットコインETF申請についてSECと面会したことを明らかにしている。

同氏によると、ブラックロックは数週間で3回目となる規制当局との会合をしているほか、グレイスケールやフィデリティ、フランクリンなどの他の発行会社についてもそれぞれSECと会談しているとのことだ。同氏は、トレーディング・市場部門と企業財務部門の両方がこれらの会議にそれぞれ出席したことを強調しているほか、これら2部門が19b-4とS-1を承認するかどうか、いつ承認するかを決定する責任があると述べている。

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