G7が仮想通貨規制にサポートを表明
G7(※1) 主要国首脳会議を開き、仮想通貨規制に対する強力なサポートを表明した。同時にステーブルコインも議題に上がるなど、仮想通貨関連の内容が話し合われた。
主要先進国は8日、デジタル通貨規制の必要性に対する「強力な支持」を表明した事を、米国財務長官のスティーブン・ムニューシン(Steven Mnuchin)のスポークスマンが述べた。
(※1)G7主要先進国には現在、アメリカ、イギリス、イタリア、カナダ、ドイツ、フランス、日本の7カ国で構成されており、G7各国代表が話し合う会議を(※2)主要国首脳会議という。
本日開催されたG7主要国首脳会議には、各国の財務大臣、および国際通貨基金、世界銀行、金融安定理事会代表らが参加。主に、COVID-19パンデミックについて話し合うために召集され、金融問題に加え、仮想通貨についても話し合いがもたれた。
ムニューシン秘書は、大臣と知事は次のように述べた。
10月に発行されたデジタル決済に関するG7共同声明への支持を繰り返した
10月に発行されたデジタル決済に関するG7共同声明とは、『G7 Finance Ministers and Central Bank Governors’ Statement on Digital Payments(※日本語訳:デジタル決済に関するG7財務大臣と中央銀行総裁による声明)』で、10月13日に発表されている。声明には、デジタル決済サービスについて、「金融の安定に関連する課題とリスクに対処するために適切に監督および規制されるべきである」と述べられている。
G7は、法定通貨を処理する決済システムの代替手段として定義されたデジタル決済は、決済へのアクセスを容易にし、迅速かつ安価にする可能性があると述べられている。しかし、デジタル決済導入に踏み切った際に考えられるリスクについてまでは対処されていないのが現状である。最重要事項として、決済システムの安全性、効率性、財政の安定性、マクロ経済の目標達成を確保するため、マネーサプライを管理することに慣れているのは公共部門だと述べられている。
G7は、匿名性の高さから注目されているテザー(Tether/USDT)やFacebook社が計画するLibraから名称が変更されDiemとして再出発したプロジェクトのような民間のステーブルコインは、規制当局の懸念に適切に対処された後にのみ運用を開始すべきだと考えている。
NEXTMONEY「米議会、ステーブルコイン規制法案を提出」でも触れたが、ステーブルコインが従来の金融システムにもたらリスクとして懸念されている問題について、アメリカ民主党下院議員のラシダ・タリーブ(Rashida Tlaib)議員らがSTABLE法案を提出。この法案は、ステーブルコイン発行者に、コイン流通前に、アメリカ政府の承認を強制することを目的とした法案だ。