CFTC委員は透明性と責任あるAIを提唱

CFTC委員が金融市場における透明性と責任あるAIを提唱

CFTC(商品先物取引委員)のクリスティ・ゴールドスミス・ロメロ(Christy Goldsmith Romero)委員は、AI(人工知能)の二面性を強調し、ヘルスケアと不正行為検出における画期的な進歩を強調。金融市場におけるAIの大きな可能性を認識したうえで、倫理的配慮の必要性も強調している事が分かった。

同委員は米国消費者連盟の金融サービス会議で基調講演で次のように述べている。

金融の安定を守るという観点から、特にAIモデルに関しては、大きな期待と大きなリスクが存在する可能性がある。

同委員は講演の中で、AIには利点がある一方で、その利点を享受するには対処しなければならないリスクも伴うと概説したうえで、責任あるAIを擁護する決意を表明し、次のように語っている。

人工知能は、ヘルスケア、気候変動の緩和、サイバーセキュリティ、不正行為検出などの分野での画期的な進歩に役立つ可能性のある結果的なテクノロジーです。ただし、これらの約束を確実に受けられるように、リスクを管理する必要があります。

さらに同委員は、定期的な監査とレビューを受けられる透明性の高いアプローチを通じ、すべての利害関係者に対する公平性を維持することに重点を置いている。同委員はAI のアルゴリズムと結果に透明性があり、説明可能で、監査可能であることを保証することを意味すると宣言している。

金融市場におけるAIリスクに関するSEC会長の最近の警告

これは、米国証券SEC(米国証券取引委員会)のゲーリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長がAIの使用について金融アドバイザーに警告したことに続くものだ。

同委員長は、特に AI の予測分析ツールによってもたらされる潜在的な問題に関して懸念を表明しているほか、顧客の利益を損なう場合、企業の最適化機能が投資家の利益だけでなく企業の利益も考慮に入れている場合、利益相反が生じる可能性があると警告している。

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