シンガポール金融管理局がProject Guardianのもとでホワイトペーパーを発表

MASがProject Guardianのもとでホワイトペーパーを発表

MAS(シンガポール金融管理局)は、デジタル資産の相互運用性に焦点を当てたホワイトペーパーを発表した事が分かった。

金融大手と仮想通貨イノベーターがProject Guardian(プロジェクトガーディアン)のもとで協力。同ホワイトペーパーには、JPMorganのOnyx(オニキス部門)、HSBC、Standard Chartered(スタンダードチャータード)、Swift(スウィフト)などの金融機関。仮想通貨会社のChainlink(チェーンリンク)、LayerZero(レイヤーゼロ)、Ava Labs(エヴァ研究所)などの企業名が上がっており、ホワイトペーパーの中で次のように述べている。

トークン化された資産や市場会場の急増が流動性を犠牲にしないようにするには、金融ネットワーク間の相互運用性が必要であり、デジタル資産がシームレスに交換される必要がある。


同じネットワーク上になくても相互取引できるINM

「相互リンクネットワーク」と題された同ホワイトペーパーでは、独立したネットワーク間でデジタル資産を交換するための共通フレームワークとして機能し、提案されているINM(相互リンクネットワークモデル)についての詳細を説明している。

これにより、金融機関は同じネットワーク上になくても相互取引できるようになる。INMホワイトペーパーは、金融機関が独自デジタル資産プラットフォームとエコシステムを開発する際に発生する可能性のある断片化に対処することを目的としていおり、これらのネットワークをリンクすることで、デジタル資産がプラットフォーム間を流れ、流動性の断片化を防げる。また、INM では、独立ネットワークをブリッジしてネットワーク間メッセージングと資産転送を可能にする可能性のある方法について説明している。さらに、ガバナンス、セキュリティ、スケーラビリティ、その他重要な要素に関する設計上の考慮事項についても説明している。

INMは5つの新しいパイロットプロジェクトの一つ

このINMは、MASが資産のトークン化を検討するProject Guardianのもとで立ち上げた5つの新しいパイロットプロジェクトのうちの1つである。

これらのパイロットでは、二国間デジタル取引、財務ソリューション、国境を越えた支払い、トークン化された資金、資産サービスなどの分野がカバーされる。主要パートナーには、フィデリティ、シティ、アント グループ、BNY メロン、フランクリン テンプルトン、JP モルガン、アポロが含まれている。さらにMASは、JPMorganおよびBNY Mellonと協力し、トークン化された資産とアプリケーションのためのオープンインフラストラクチャーを設計するためにGlobal Layer1を導入している。