Interpol が独自のメタバースを発足
10月20日(木曜日)、Interpol(インターポール:国際刑事警察機構)は、インドで開催された90周年記念総会の中で、初のメタバース(metaverse)の開始を発表したことが明らかになった。
公式発表によると、Interpolメタバースでは、世界中のユーザーがフランス・リヨンにある、Interpol本部にアクセスできるとのこと。メタバースへの訪問者は、自分のアバターを通じて他の役員を探索し、交流ができ、授業や民間の警察訓練コース、法医学捜査の集中訓練などを受けられるようになるとのこと。同総会では、関係者がVR機器を使ってメタバースに入り、フランスにあるInterpolの建物内を歩くこともでき、独自の世界観に没入できるようになっている。
Interpolの目指すもの
Interpolの目標は、ツアーを提供するだけにとどまらず、メタバースを最大限に活用して、職員に没入型トレーニングコースを提供し、現実のミッションを一切損なうことなく警察や科学捜査の実務遂行を目標に掲げており、Interpolのユルゲン・ストック(Jürgen Stock)事務局長は次のように述べている。
多くの人にとって、メタバースは抽象的な未来を予告しているように見えますが、それが提起する問題は、加盟国が犯罪と戦うのを支援し、バーチャルかどうかにかかわらず、そこに住む人々にとって世界をより安全にするという、常にInterpolの動機となってきた問題です。
実際Interpolは、世界規模で法律を執行するためのメタバース専門家グループの創設を発表しており、シンガポールで創設されたこの専門部隊は、資金を追跡することで、あらゆる種類のメタバースや仮想通貨関連犯罪に対抗することに重点を置くとのこと。同式典では、Interpolの専門家数名が、旅行書類の確認について警官のグループを訓練し、仮想空港にテレポートして、VR国境ポストでその知識を適用するという仮想ライブデモが行われたとのことだ。
メタバースやWeb3は、Interpolにとっても他人事ではない
メタバースやWeb3は、Interpolにとっても他人事ではなくなっており、最近では、テラ(Tella)プロジェクトの崩後、Interpolがドゥ・クォンに対してレッドノーティスを発したほか、サイバー犯罪や伝統的な犯罪活動における仮想通貨の利用について、さまざまな調査結果を発表している。
その証拠に、10月19日(水曜日)に発表された同機関の加盟195カ国で収集されたデータによると、サイバー脅威は世界的に指数関数的に増加しているため、今回の新しい実施では、新たな脅威となりつつある犯罪部門をターゲットにしようとしているとのこと。さらに、Interpolによると、金融犯罪とサイバー犯罪は相互に関連しており、その多くはマネーロンダリング(資金洗浄)の役割も果たすデジタル技術を通じて行われているとのこと。