中国農業銀行、中央銀行デジタル通貨のテストインターフェイスを開始

中国農業銀行、中央銀行デジタル通貨のテストインターフェイスを開始

中国の4つの国営銀行大手の1つである中国農業銀行(ABC)は、中国人民銀行(PBoC)の中央銀行デジタル通貨(CBDC)のテストインターフェースを開始したことが明らかになった。

メッセージアプリWeChatで、ABCによって開発された内部モバイルアプリケーションのスクリーンショットが流失し、CBDCつまり、「デジタル人民元」のユーザーインターフェース(UI)をすでに開発していることが報道されている。また、デジタル通貨(CBDC)のみならず、正式にはデジタル通貨/電子決済(DC/EP)と呼ばれるデジタル人民元の開発と展開が進められていることも示唆している。

昨年2019年には、中国人民銀行が同国の4つの国有銀行および決済大手のAnt FinancialとTencentの関与を得てこのシステムを開発していたことも報告されており、中国の4大国営銀行でのCBDCの導入が加速しているとみられている。今回開発されているテスト用アプリケーションは、中国農業銀行のウェブサイトからダウンロードすることができ、iOSとAndroidの両方の端末から、QRコードを使った決済や送金と受け取りなど、デジタル人民元ウォレットが提供する機能を利用することができるとのこと。

アプリケーションはまた、ユーザーに登録オプションを提供しているようだが、登録機能はホワイトリストに登録されたユーザーのみがプロセスを完了することができるようになっているため、一般のユーザーにはまだ利用することができないようになっているようだ。登録ステップのテストについては現在、雄安、蘇州、成都、深せんを含む4つの中国の都市で行われており、今後ますます地域を拡大していくだろうと考えられている。