ETH2.0直前も深刻な現状
イーサリアムの2.0アップグレードは、計画どおり12月1日にリリースされる予定だが、11月24日までに524,000ETH以上のデポジットコントラクト必要としている。しかし、現時点では18%しか預けられていないことが判明し、さらなる遅延が発生する可能性が浮上している。
イーサリアム開発者チームは、イーサリアム2.0が12月1日に到着することを楽観視しているものの、現時点の状況を踏まえると現実的ではない。
Dune Analytics より画像引用
リサーチ企業のDune Analyticsによると、イーサリアム2.0のフェーズ0で必要な524,288 ETHのうち、イーサリアム2.0のデポジットコイントラクトにコミットしているのは95,648 ETHのみで、これは18%強にとどまっている。さらに、イーサリアム財団のコア研究者であるダニー・ライアン(Danny Ryan)氏によると、計画どおりに12月1日にローンチするには全てのETHを7日前に預ける必要があるという。
すでにほぼ1年遅れているイーサリアム2.0アップグレードの最初のフェーズでは、ネットワークがPoWコンセンサスプロトコルからPoSプロトコルへの移行を開始する。ビットコインブロックチェーンの動作方法であるPoWは、“マイナー”に新しいトランザクションを検証するため、複雑で難解なパズルを解くように要求され、特定のパズルを解く最初のコンピューティングリグにはネイティブトークンが与えられる仕組みで、これはビットコインマイニングでも多くのウーザーが知っているシステムだ。
しかし、PoWの最大の弱点は、スケーラビリティの問題を引き起こし、メリットが必要な人は、より多くのコンピューティング能力を購入するだけで、パズルをより迅速に解決できる。投資家は、純粋にパズルを解くために存在するデータセンター全体を構築し、莫大な電力を使用して貴重なトークンをより適切に利用できるようにしている。
イーサリアム2.0は、このパズルプロセスを完全に廃止することを目的としており、PoSブロックチェーンでは、ネットワークは「ステーカー」を選択することで新しいトランザクションを検証し、選択される人はそれらが保持するトークンの数によって決定される。このシステムは、動作を開始するために一定量の合計トークンを必要とするため、イーサリアム2.0には524,000ETHが必要というわけである。
ダニー・ライアン(Danny Ryan)氏が投稿したブログによると、プロジェクトの「ジェネシス(始まり、創世記)」は、開始の7日前に必要な量のETHが契約に含まれている場合にのみトリガーされ、「そうでない場合は、このしきい値に達してから7日後に生成がトリガーされる述べている。
そして、もうイーサリアムが抱えている問題が、12月1日のリリース予定は、イーサリアム2.0アップグレードの最初のフェーズの始まりを示すだけであり、実際にはすべてをPoSモデルに切り替えないことである。