DeFiの需要増加で、イーサリアム取引手数料が2018年の最高値まで増加

DeFiの需要増加で、イーサリアム取引手数料が2018年の最高値まで増加

仮想通貨データ企業のCoin Metricsが発表したレポートによると、State of the Networkは分散型ファイナンス(またはDeFi)製品に対する需要の急増により、イーサリアムの取引手数料の価格を引き上げを計画しているという。

イーサリアム の取引手数料は、取引が実行されるたびにイーサリアムネットワークによって請求されるものであり、現在、Coin Metricsによると、平均イーサリアム手数料は0.4ドルに近づいており、2018年半ば以来最高であるとのこと。Coin Metricsは、高まる需要が急成長するDeFi市場まで引き込んでいると指摘しており、DeFiは、貸付プロトコルや分散型ステーブルコインなどの非保管金融サービスを指すが、上位のDeFiプロトコルのほとんどは、Ethereumにあるようだ。

現在、DeFiは30億ドル規模の産業となっているがその成長は非常に急速であり、わずか2週間前に、DeFiプロトコル全体のロックされた価値の合計は20億ドルに過ぎなかった。またCoin Metricsは、毎日転送されるETHの量を指摘し、7月のほとんどで、毎日100万以上のETH($ 243,700,000)が転送されていることを明らかにしている。

さらに、Coin Metricsのレポートによると、7月17日にCloudflareが停止して人気のある仮想通貨ウォレットがクラッシュしたとしても、イーサリアムの取引手数料は過去1週間で30.3%増加し、需要の増加を示唆していると述べた。

しかし一方で、高い取引手数料は、必ずしも良いニュースではなく、ネットワーク使用料が「法外に高価」になる可能性があるとCoin Metricsは警告している。

Ethereumの共同創設者であるVitalik Buterin氏は本日、高額な料金はネットワークの安全性を低下させるとツイートしており、高額な取引手数料がどのような問題を引き起こすか説明したプリンストンの論文を引用した。実際、取引手数料を引き上げることができるのはDeFiだけではなく、例えば、大規模なPonziスキームは、ネットワークを限界まで押し上げる可能性があることも注意しなくてはならない。

現在、そのようなPonziの1つであるForsageは、最後の1,500ブロックにわたるEthereumのトランザクションの総数の6.44%を占めているとのことで、フィリピンの証券取引委員会は投資家に注意喚起しているとのことだ。

記事参照:Decrypt