Brave(ブレイブ)がダークウェブから利用可能に
分散型ブラウザのBrave(ブレイブ)が、ダークウェブへのゲートウェイであるTor onion network (Torオニオンネットワーク)にウェブサイトを配置した。
仮想通貨に寛容として知られているウェブブラウザーのBraveは本日、プライバシーファーストのダークウェブへのゲートウェイであるTorと別統合を発表した。これにより、Braveページがダークウェブから表示できるようになった事が海外メディアなどでも大きく報じられている。
Torは、.onion(ドットオニオン)リンクにアクセスできるブラウザーで、これは一般的にダークウェブと呼ばれるウエブサイトであり、ビットコインが購入できる最高の違法薬物で満たされた闇市場がある事でも広く認知されている。
ダークウェブは闇市場やビットコインだけではなく、インターネットポリシーが制限されている世界の一部の活動家、研究者、ジャーナリストによっても使用されている。Torは、世界中に設置されている一連の検索リクエストを、IDを隠すことで閲覧可能にしたサイトだ。Google Chromeのライバルとしても広く知られているBraveは、2018年からTorをブラウザーに統合しており、これらの一部も実行している。
本日、BraveのWebサイトをダークウェブに配置したことを発表したBraveのDevopsエンジニアであるベン・ケロ(Ben Kero)氏が、これらの設定をする方法を説明した便利なガイドを作成し、公表した。
ブレイブが独自のTorアドレスを持っているということは、ブレイブのすべてのWebサイトにダークウェブから直接アクセスできることを意味しており、Brave.comの代わりに、Brave.onionを通じて閲覧が可能になる。なお、このサイトは場所などのユーザーのメタデータを保護しているとのこと。
ケロ氏の開設した方法は、まず、オニオンネットワーク上のアドレスを「マイニング」し、計算リソースを消費して秘密鍵を作成する。BraveはミッドレンジのグラフィックカードであるGTX1080を使用して作業をし、これに係る所要時間は約15分かかるとのことだ。次に、.onionアドレスと、このアドレスに送信されたトラフィックを受信する準備ができていることをアドバタイズできるようにする秘密鍵を取得。アドレスをマイニングした後、BraveはEnterprise Onion Toolkitを起動し、これによってbrave.comの通常のドメインにトラフィックをプロキシできるとのこと。
これら一連の作業れが完了すると、チームはSSL証明書を設定する。これは、ドメインが安全であり、ドメイン間で送信される情報が暗号化されていることを証明しているのだ。ここで少し話はそれるが、Chromeを利用中、「接続は非公開ではありません」と表示されているページを見たことがあるだろうか。この表示は、Webサイトに証明書がない場合に表示されるものだ。
Braveはプライバシー第一のテクノロジーに精通しており、仮想通貨に寛容なブラウザーは、広告を見た人に仮想通貨を報酬として与えているほか、コンテンツ作成者にも仮想通貨にて報酬を与えている。しかし、Googleの場合、この一連の仕組みの中で、ユーザーのデータを他の人々に販売していると言われているだけに、Braveの仕組みはこの様な仕組みを嫌うユーザーにとっては今、最も安心できるブラウザーとして高い評価を得ている。