Bakkt(バックト)が仮想通貨プラットフォームの売却を検討か
インターコンチネンタル取引所(ICE)が立ち上げたデジタル資産マーケットプレイスのBakkt(バックト)が、売却を検討していると報じられている事がわかった。
ジョージア州アルファレッタに拠点を置く同社は、分割の可能性を含むさまざまな戦略的選択肢を模索するため、ファイナンシャルアドバイザーを雇ったようだ。なお、Bakktは独立して事業を継続する可能性がある。Bakktの代表者はこの件についてコメントを控えた。
ブルームバーグの報道によると、報道の時点で時価総額が約3億ドル(約471.7億円)のBakktは、分割の可能性を含む戦略的選択肢を検討するため、ファイナンシャルアドバイザーと協力していたとのこと。
Bakktは取引や保管ソリューションを含むさまざまなサービスを提供しており、デジタル資産セクター統合が続く中でこれらの戦略的選択肢を検討しているとブルームバーグは強調。仮想通貨の価格が過去最高値に近づく中、一部の企業は拡大を目指しているが、一部の仮想通貨企業は2022年の業界崩壊の影響をまだ受けているものの、他の企業は拡大を検討。当NEXTMONEYの特集記事「ロビンフッドが仮想通貨取引所ビットスタンプを2億ドルで買収し、事業を拡大」で報じているように、ロビンフッド(Robinhood Markets, Inc.)は先週、仮想通貨取引所ビットスタンプ(Bitstamp)を2億ドル(約311.2億円)で買収すると発表している。
「継続企業」として存続できない可能性をすでに訴えていた
Bakktにとって2024年は多忙な年であり、同社は2月にSEC(米国証券取引委員会)への提出書類で「継続企業」として存続できない可能性があると述べており、提出書類には次のように記載されている。
当面の営業損失とキャッシュバーン、および営業による継続的な損失の結果として、追加の負債または株式の取り決めを通じて十分な資本を調達できない場合、事業を効果的に運営するのに十分な流動性を維持できるかどうか不確実性が生じる。
その後すぐに、同社はアンディ・メイン(Andy Main)氏を新CEO(最高経営責任者)に任命。新CEOは、資本調達による収益と現金支出およびその他の関連コスト削減の計画により、Bakktの将来に疑問を投げかける状況が緩和されたと発表した。さらに同社は、コールセンター以外のスタッフの13%にあたる28人を解雇すると発表し、最高会計責任者が退任することも発表しており、次のように述べている。
人員削減は、リソースをビジネスの優先事項にさらに効果的に合わせることを目的とした、同社の事業のより広範な戦略的見直しの一環である。