クラーケン(Kraken)が間もなく独自の銀行を立ち上げへ

クラーケン(Kraken)が銀行立ち上げへ

Silvergate(シルバーゲート)事件や規制当局の取り締まりなど、仮想通貨市場が何度か低迷するなか、米国に拠点を置く仮想通貨取引所Kraken(クラーケン)は、銀行機関を立ち上げる計画を明らかにした。

これは、Krakenの最高法務責任者であるマルコ・サントリ(Marco Santori)氏が、仮想通貨関連メディアThe Blockとのポッドキャストで明らかにしたもので、Silvergateのネガティブなニュースや規制当局からのいくつかの反発により、仮想通貨業界がダウントレンドに陥っているときに行われた。Scoop Podcast(スクープポッドキャスト)に出演した同氏は次のように語っている。

Kraken銀行は、非常に近いうちに立ち上げる予定です。何千本も注文して、あちこちのウォール街の銀行のデスクに、Krakenのロゴ入りで取り付けるつもりです。


どのような口座を開くかは慎重

Krakenが立ち上げる予定の銀行は、かつて知られていた最大の仮想通貨取引所FTXの暴落の後でも、部門から生まれた銀行が信頼できるかどうかについて、コミュニティの間で憶測を呼んでいる。

FTXの破綻は、新興セクターの信頼にマイナスの影響を与えており、サム・バンクマン‐フリード(Sam Bankman-Fried)氏が率いていた事でも知られ、創業者とCEOが顧客資金を誤って管理したことが、取引所の没落につながったとされている。さらに、仮想通貨セクターを取り巻く銀行への警戒が強まることで、エコシステム内のイノベーションが妨げられる可能性があるとサントリ氏は述べており、銀行がどのような口座を開くかについて非常に慎重である時代に戻りつつあると付け加えた。

同氏は、独自の銀行を立ち上げる上で、Krakenと関係のある多様な世界中の銀行のグループと話している事を明らかにした。一方で、SEC(米国証券取引委員会)は、Krakenの仮想通貨取引所の子会社であるPayward Ventures IncとPayward Trading Ltdを、仮想通貨取引所のステーキング・アズ・ア・サービス・プログラムを登録しなかったことで告発。しかし、数カ月後、KrakenはSECと合意し、仮想通貨ステーキング・プログラムを中止するため、遺棄金、予断利息、民事罰として3,000万ドル(約40億円)の罰金を支払ったことで和解した。

現在停止しているステーキングプログラムについて、サントリ氏は、ステーキングがKrakenの収益に占める割合は小さいと指摘しており、大きな影響はないとコメントしている。