Uniswapが、コインベースの9月取引ボリュームを上回る
分散型取引所(DEX)のUniswapは、月間取引ボリュームが初めて米国最大の仮想通貨取引所コインベース(coinbase)を上回ったとThe Block Researchが報告した。
報告によると、Uniswapの9月の取引ボリュームは154億ドルで、DEXが報告した9月の総取引ボリュームの235億ドルのうちUniswapはその65%を占めている。また9月のコインベースの取引ボリュームは、136億ドルであり、コインベースの取引ボリュームを18億ドルを上回る結果となった。
世界最大の分散型取引所の呼び声高いUniswapは、上記画像のグラフを見てもわかるように2020年以前は、取引ボリュームが皆無な状況であった。もちろん、コインベースと比較する以前の問題でもあるが、その差は歴然である。しかし2020年7月、前月の3倍を超える取引ボリュームを記録し、DEXへの関心が一気に高まっていった。
2020年8月には、イールドファーミングなどのDeFiプロトコルの登場により、Uniswapユーザーが急激に上昇し、その取引ボリュームも急増。その市場の急成長に伴い、9月の取引量がコインベースを上回る結果となった。しかしDeFiプロトコルなど、市場の成長だけが取引ボリュームを増加させた要因ではない。
Uniswapは9月17日、独自のガバナンストークン「UNI」を発表した。このガバナンストークンの発表は、瞬く間に仮想通貨市場のユーザーによって拡散された。UNIトークンは、分散型の仕組みを使用してプラットフォームの成長を促進し、Uniswapユーザーに独自トークンを報酬として与えることができる。
Uniswapはこの独自ガバナンストークンの発表ともに、トークン供給量の15%に相当する1億5000万のUNIトークンを、2020年9月1日までにプラットフォームを使用したすべてのユーザーに、スナップショットに基づいて「400UNI」を無料配布している。そのためUNI価格はもちろん、Uniswap自体の取引ボリュームが急上昇し、コインベースの取引量を上回る結果となった。
さらにはUniswapのETHプールについても、開始初日の1日だけで7億5,000万ドル(約785億円)を獲得しており、利用ユーザーと取引ボリュームの増加に納得ができる。