LINEがウォレット&開発プラットフォームを発表
LINEの仮想通貨関連事業およびブロックチェーン関連事業を展開するLVC株式会社(東京都品川区/林 仁奎代表取締役社長)と、LINE TECH PLUS PTE. LTD.(シンガポール/イ・ヒウ代表取締役)は、ブロックチェーンサービス開発プラットフォーム「LINE Blockchain Developers」の立ち上げを発表。さらに、ユーザーがデジタル資産を管理するためのウォレット「BITMAX Wallet」の提供を開始したことを公式サイト上で発表した。
2018年4月にLINE社によって立ち上げられたLINE Blockchain Labチームは、ブロックチェーン主導のdAppを開発し、P2Pネットワークベースの分散システムと暗号化技術を研究してきた機関だ。これらをベースとして2018年には仮想通貨リンク(LINK/LN)の発行や、仮想通貨取引所BITMAX(ビットマックス/関東財務局長第00017号 令和元年9月6日登録済み)および、BITFRONTを運営している。また、LINE Blockchainを基盤に、エコシステムを構築するなど、グループ企業全体がブロックチェーン関連事業を進めている。
LINEのメッセージアプリのユーザー数は8,400万人を超え、既存ネットワークを活用して、トークンエコノミーの開発を迅速に開始し、独自のブロックチェーンプラットフォーム上に構築された多くのdAppの採用を加速することを目指している。同社は、ブロックチェーン技術の開発と独自のトークンの発行を試みた数少ないメッセージングアプリの1つだが、その進歩は際立っている。
LINE Blockchain Developersの主な機能
LINE Blockchain Developersの主な機能には大きく分けて6機能ある。
・ 独自トークンエコノミーの構築
同コンソールを利用し、独自トークンエコノミーを簡単に構築できる。実際にサービス提供する前には、テストネットでトークン発行し、実用化に向けたテスト試験も可能だ。
・ さまざまな物や権利をトークン化して管理
有形無形問わず、さまざまな物や権利をトークン化できる。これらはブロックチェーンサービスで管理できるのでトークン発行を視野に入れている企業も要注目だ。
・ブロックチェーン資産を安全に保護
プライベートキー(秘密鍵)を使用し、ブロックチェーン関連資産を各サービスを利用しながら安全に管理できる。
・簡単にブロックチェーンの実装が可能
スマートコントラクトの専門知識は不要。知識がなくても、各サービスをブロックチェーンと簡単に連携できるRESTful APIが提供されており、高い障壁となっているブロックチェーンの実装も比較的容易に可能だ。
・ブロックチェーンネットワークを簡単に管理
LINE Blockchain Developersで構築したネットワークは、各ノードを個別に管理する必要がない。オープンAPIを利用することで、ネットワーク全体を簡単に管理することが可能だ。
・LINEと連携
LINE Blockchain Developersで構築した各サービス内で発行されるトークンは、LINE IDと紐づく「BITMAX Wallet」で管理・連携させることが可能だ。それによって、LINEのユーザー基盤を活かしたサービスの構築や一部導入も可能になる。
BITMAX Walletについて
BITMAX Walletは、デジタルアセットを管理するブロックチェーンウォレットだ。
ブロックチェーンサービス内のトークンやアイテムなどのデジタルアセットをまとめて管理できるこのウォレットは、1つのウォレットで様々なブロックチェーンサービスをユーザーが利用できる。
これまでのブロックチェーンウォレットは、作成のプロセスが煩雑で管理にも手間がかかっていたが、ブロックチェーンサービスを利用したいユーザーには高い障壁となっていた。この問題がブロックチェーンサービス自体の普及が進まない要因の一つでもあったのは周知の事実だ。そこでBITMAX Walletは、LINE IDを持っていればすぐに作成でき、また、LINE IDに紐づくいていることから、ユーザーはLINE友だちと手軽にデジタルアセットを送り合ったり、交換することも今後は可能だ。