EOS JAPAN TOKYO MEET UPレポート

EOS JAPAN TOKYO MEET UP レポート

5月8日に東京大学伊藤謝恩ホールで開催された「EOS JAPAN TOKYO MEET UP」に参加させていただきました。

ブロックチェーンベースの分散型オペレーティングシステムであるEOSに関する理解とEOSの知識を広げるをテーマに日本全国、そして中国等から多くの方々が集結しました。

EOS日本·東京Meet Up概要
開催時間:2018年5月8日19:00-21:00 Tuesday 8th May 2018
場所:Ito Hall, University of Tokyo *Hongo Campus*
7 Chome-3-1 Hongō, Bunkyō-ku, Tōkyō-to 113-0033
伊藤謝恩ホール(東京大学本郷キャンパス内)
東京都文京区本郷7-3-1

JEDA( http://www.eosjapan.org/)が一般社団法人EOS開発者協会、日本に拠点を置き、日本におけるEOSのエコシステムの発展とDAPPの開発をサポートしています。EOSに関するエコシステムの構築、オンラインとオフラインの勉強会の提案、EOS開発者の集まり及び魅力的なDAPPの開発、EOSに基づく複数のサービスの展開事業を行います。EOSの知識を広がるため、日本初のミートアップは5月8日東京で幕を開きます。
JEDAの創設者、プロのデベロッパーと東京大学の教授たちは当日EOSに関してスピーチをする予定です。また、EOS GlobalのVCとblock.oneのメンバーも来場する予定です。今回のイベントは入場自由なので、事前登録の必要はない。なお、席が限られていますので、皆様のお越しを心からお待ちしております。当日お越しいただく方は、EOSトークンをランダムに配る予定です。(状況により、お客さまのメールアドレスのご記入の場合があります。ご了承ください。)

EOS MEETUP 公式サイトより引用

プログラム

  1. ブロックチェーン スマートコントラクトの可能性
    登壇者:東京大学技術系戦略学専攻 特任准教授 田中 謙司氏
  2. EOSのスマートコントラクトが起こす暗号通貨革命
    登壇者:COINオタク 伊藤 健次氏
  3. EOS DAPP-Wallet ChainBOW
    登壇者:COINオタク 酒井 和氏
  4. プラットフォームの可能性
    登壇者:ビット先生
  5. 「EOS Dapp パーシバル」プロジェクトのご紹介
    登壇者:新川 真之介氏
  6. 「EOSコミュニティの将来性 必要性」
    登壇者:勇者 ナガテツ氏
  7. EOSoul スピーチ
    登壇者:EOSoul CEO クォン ヨンギル氏
  8. パネルディスカッション

1、ブロックチェーン スマートコントラクトの可能性
登壇者:東京大学技術経営戦略学専攻 特任准教授 田中 謙司氏

第1章として、ブロックチェーンがもたらしたものというところから始まりました。

ブロックチェーン及びスマートコントラクトの普及により、P2Pを使用した電力供給や物流、貿易などさまざまな分野に変革をもたらしました。この変革によって既存企業のシェアが減少し、ある企業では株価の時価総額が80%減少するという事態まで起こりました。その一方で期待できるテクノロジーが数多く存在します。

彼はその事例として、DAO{(Decentralized Autonomous Organization)(自律分散型組織)}を挙げました。

DAOは特定の国や特定の管理主体に属さない組織であり、その組織の「ルール」はスマートコントラクトとしてブロックチェーン上に規定されます。この技術により、会社が人ではなくコンピュータになるという見解を示しています。

また、誰もが使いやすいブロックチェーンへと変化しており、エネルギー分野を筆頭にさまざまな取引が国の法律などの従来の境をブロックチェーンによって、超えてくることが可能になります。

今後は国際的なガイドラインが必要になるでしょう。

2、EOSのスマートコントラクトが起こす暗号通貨革命
登壇者:COIN オタク 伊藤 健次氏

EOSのスマートコントラクトは、「スケーラビリティ問題の解決」「無料で使用可能」「開発者ファーストの各種提供」という特徴があります。これらは全て、将来的に大企業で使用されることを目的としています。

彼は「暗号通貨技術者が不足している」ということを述べています。企業の参入や国の支援が相当遅れており、市場参加者のごく一部の有志で支援をしているのが現状です。

しかし、この問題も大手企業の参入により技術者の不足を解決することが可能になります。

代表的なブロックチェーンプラットフォームを比較
NEO:約100万口座
ETH:約3000万口座
EOS:これからリリース

以上のように85%がETHのプラットフォームを使用しているのが現状でまだETH一強であると言えます。

しかし、大手企業がEOSプラットフォームを活用することで、その既存の顧客からも暗号通貨市場自体が身近なものとなります。この大手企業の活用により、EOSがETHよりも普及する可能性は高いという見解でした。

3、EOS DAPP‐WALLET CHAINBOW
登壇者:COIN オタク 酒井 和

ChainbowウォレットはEOSに特化したウォレットであり、ビジョンとしては、一般的にスマートコントラクトを使用できるようにするということです。

EOSウォレットの特徴として、「ETHより強固なセキュリティ」「GASの支払いは無し」「WebAssemblyを利用したDAppをサポート」「EOS特有なアカウントと権限を管理」というものがあります。

これによりEOSエコシステムをサポートし、暗号通貨及びブロックチェーン活用の最大化が提供できることになります。

4、プラットフォームの可能性
登壇者:ビット先生

現在、日本の暗号通貨の保有者は30代以下が70%であり、逆に貯蓄の割合は40代以上が86%を占めています。この貯蓄をいかに暗号通貨に呼び込むかが今後の課題です。

プラットフォームという点では世界企業の時価総額1位から5位までの会社が全てプラットフォームの運営会社であり、転職をしたい会社でもプラットフォーム運営会社が多くなっています。また、プラットフォーム運営会社は株価が急上昇している会社が多く、暗号通貨でも同じことが言えます。

その中でもEOSの技術的優位な点をふまえて、今後のシェア拡大を願っています。

5、「EOS DAPP パーシバル」プロジェクトの紹介
登壇者:新川 真之介

パーシバルの目的として、従来のマイニング市場の常識を覆し、今までにないサーバーの提供、インフラ・システムの構築があります。

パーシバルではCPUとGPUの合体マシンを採用し、液浸技術を導入することで超低消費電力を可能にします。更にAIを活用することにより、ディフィカルティ(発掘難易度)の変化や価格の変動によって収益が不安定になるという問題を解決します。

セキュリティ面ではオリジナルマイニングプールの構築により自社ハードのみにアクセス権を持たせた、最先端のセキュリティシステムを構築します。また、ハードウォレットを開発しており、個人が安心して参加できるステージの提供が可能となります。

パーシバルプラットフォームにはEOSを検討しているとのことで、従来のマイニングの常識を覆すことを大いに期待しています。

6、EOS 日本コミュニティの将来性と必要性
登壇者:勇者 ナガテツ氏

日本コミュニティ「JEDA」の目的として、DAppを使用してもらうこと、それを広めていくことがあります。

EOSは時価総額が上位にありながら、日本でのシェアが少ないのが現状です。

その理由として、財団やコミュニティが日本に存在しなかったことが1番の原因として挙げられます。

7、EOSoul スピーチ
登壇者:EOSoul CEO クォン ヨンギル氏

既に韓国取引所のUpbit.bithumbへ上場しており、出来高のほとんどを韓国が占めています。

韓国ではブロックチェーン企業が増え続けており、EOSコミニティが関わる企業も増えつつあります。

トークンの実用例としては現在90%を送金テストに使われており、1秒あたり1000件のトランザクション処理が可能とされています。

韓国EOSコミニティ「KOREOS 」、「EOSoul」は徐々に盛り上がりを見せており、今後の日本への普及も期待しています。

8、パネルディスカッション

運営の考察

今後、EOSのような取り組みにより、大手企業の参入により更なる暗号通貨市場の拡大は間違いないでしょう。

しかし、それらが全て価格上昇に結び付くということは考えにくいです。

各国が今後、新しい法律やガイドラインを作成することにより、技術力とマーケティング力の両方を兼ね備え、柔軟に対応していけるものがこれからの暗号通貨市場、そして世界経済をリードしていくのではないでしょうか。

また、PoWからPoSにトレンドが変化している中で、特に流動性の低下が問題視されています。

パーシパルのような企業のマイニング技術の向上により、もう一度PoSからPoWにトレンドとしては戻ってくるのではないかと考えています。