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Block Co+ Tokyo2018 -Advance the future of Blockchain-
6月29日にヒルトン東京お台場で行われた「Block Co+ Tokyo –Advance the future of Blockchain-」に参加しました。「ブロックチェーンの未来を担う企業様による可能性の体感」をテーマに、日本国内及び海外からたくさんの人が参加し、多数の企業が出展していました。
BLOCK CO+ TOKYO CONFERENCE 2018公式サイトはこちら:https://blockcoplusasia.com/
カンファレンス(ペガサス)、セミナー(ジュピター)、出展企業ブース(シリウス)の3か所で行われました。カンファレンスでの司会は、タレントのセイン・カミュ氏とフリーアナウンサーであり、カタルチア代表取締役の高橋絵里氏が務めました。
カンファレンスでは、ブロックチェーン×技術、ブロックチェーン×社会、ブロックチェーン×事業、ブロックチェーン×未来の4つの分野に分かれて順番に進んでいきました。
ブロックチェーン×技術
オープニングセレモニー
まず、オープニングセレモニーとしてBlock Co+ CEOのADITYA TALLAPRAGADA氏よりあいさつとブロックチェーンに対する期待のお話がされました。
コールドウォレットは危険!? PtoPに携わり30年の技術者が語るBlockchain
Inter Vault 白水重明氏
コールドウォレットは危険であり、どこが脆弱であり、逆にどこが優秀かについての説明がありました。
コールドウォレットでは、ネットワーク上から切り離しているので安全とたくさんの人が感じていますが、より長期に保存してオフラインにしているとウォレットのアップデートが行われません。これはハッキングに対して隙を見せてしまうことになるという見解を示していました。
さらにビットコインは各アドレスの送金履歴が誰でも金額まで確認することができます。それにハッカーは目をつけて狙っているのです。
InterValultでは、最高峰の国家機密レベルのサイバーセキュリティ技術で、安全に情報を守ることができ、万が一ハッキングを受けても1件10億円まで補償することができるので資産が無くなるリスクはないということでした。
From Blockchains to Smart Contracts
Tezos Japan Smith氏
Smith氏はなぜブロックチェーンなのかということを題材にスピーチが始まりました。
主に実用化が期待されるビジネスケースとしては、以下のようなことが挙げられます。
- 端から端までの管理コストを減らすことができる。
- トークンのコモディティ化が可能
- ヘルスケア
- エンタメ、メディア
また、多くのコントラクトは別のコントラクトに縛られていると語っていました。
テゾスでは、より複雑なコントラクトであるが、構築さえ出来れば誰でも使用できるという見解を示していました。
世界初のライセンスを取得したブロックチェーン宝くじ
クオンタ SHOGO ISHIDA氏
プロジェクトを発足してから1年以内にローンチされるのは5%しかない、という話から始まりました。クオンタもローンチまでに2年という歳月が経ちましたが、ゆっくりではありますが、着実にプロジェクトが進んでいると述べていました。
2010年に宝くじによる当選番号の改ざんがあり、透明性に欠けているという見解から、暗号宝くじとしてRandaoと呼ばれるイーサリアム上でランダムに番号を決める仕組みを使用し、銀行口座を介さないで宝くじに参加することができます。
更にこのライセンスの取得は規制とブロックチェーンの溝を無くすことができると述べており、現在、日本人は宝くじには参加はできないが今後、ライセンスの取得を目指していくそうです。
クオンタのトークンであるQNTUはBIT-Z、Lykke、HitBTCに上場しています。
ブロックチェーン×社会
ブロックチェーンを活用した地方からの挑戦
福岡県鞍手郡鞍手町長 徳島 眞次氏
ブロックチェーンビレッジ 奥田 雄馬氏
ブロックチェーンビレッジは日本初のイーサリアムによる出資で設立された会社です。
ここでは、優秀なエンジニアを鞍手に招き、即戦力のブロックチェーン技術者を育成し、くらてブロックチェーンビレッジで実証性が確認された技術を全世界に還元し、新たな地方創生のカタチ、及び技術促進の好循環を生み出すことを目指しているそうです。
社会貢献活動事業のブロックチェーンとの可能性
Paralym Art 創業者理事 松永 昭弘氏
一般社団法人障害者自立推進機構創業者理事であり、現株式会社ペアレンツ代表取締役会長である松永氏から障害者アーティストの経済的な自立を目的とし、彼らのビジネス支援を行っていくという話がありました。
ブロックチェーン×事業
NEO 葉山 ミキ氏
葉山氏はNEO初の中国外拠点のフルタイムとなり、ジャパンオペレーターヘッドとしてコミュニティ形成などに尽力されています。
NEOは「生活が完結する経済圏を目指すスマートエコノミー」であり、中国版イーサリアムとも呼ばれている通貨です。
処理速度が速く、対応している開発プログラミング言語の種類が多いことから事業との結びつきが起こりやすいと述べていました。
今後は中国外で特にマーケティングをしていくとのことです。
Walletとセキュリティに関して
Colderファウンダー兼CEOエンダイイ氏
仮想通貨市場とメディアに関して 中国最大手メディアとの提携発表
Colderファウンダー兼CEOエンダイイ氏
ブロックチェーン×未来
ビジュアルブロックチェーン:個人の位置情報の認識
DocLock/SSU Glleg Ellis氏
ブロックチェーンを使った「世界基準になるかもしれない電子マネー給与」とは
ドレミング株式会社 高崎義一氏
全ての業種、職種、労働形態に対応するリアルタイム給与計算を無料で使用できるシステムとなっており、管理部門の効率化と電子マネーや仮想通貨を使用した給与支払いを可能とするシステムです。
松本零士が語る2018年から見る未来
漫画財団幹事/漫画家協会理事/漫画家 松本零士氏
最後に登場した松本氏はブロックチェーンに関しての発言はあまりありませんでしたが、自身の過去の辛い体験から想像を膨らませて漫画を描いたと言っており、小学生のときに書いた絵が今、現実世界に存在するものがいくつもあるそうです。
現在は宇宙に興味を持っておられ、人生の最期は宇宙で迎えたいと強く述べていました。
エンディングセレモニー
Block Co+ CEO ADITYA TALLAPRAGADA氏
また、別会場の「ジュピター」では、「ブロックチェーン技術系」をテーマに少人数のセミナー形式で以下のようなセミナーが行われました。
- 非金融分野のブロックチェーン利活用とRenTech NPO法人ヘルスケアクラウド研究会 理事 笹原 英司氏
- Ontology MATHIAS GLINTBORG氏
- 地域で使える、みんなで支える。互助通貨「GMOコイン」 GIFTED AGENT 河崎 純真氏
- ダナン工科大学 情報学教授 HUYNH CONG PHAP氏
- Infonito Wallet ELLENA KI氏
- 財務の未来とブロックチェーンの採用 O3Labs co,Andrei氏
- 株式会社ネクストカレンシー 福田 涼介氏
- ブロックチェーンの健全な発展のために私たちができること Chroncled, CryptoAge 渡辺 創太氏
- BLOCKCHAINとPlayCoin GameHub Corporation DENNISKIM氏
- 仮想通貨の税務 過去、現在、未来 株式会社Taxlabo 高山 政信氏
- ブロックチェーンと法制度をめぐる課題と展望 弁護士法人法律事務所オーセンス 西尾 公伸氏
そして、出展企業講演として以下の講演が行われました。
- OSA DC
- CUBUCHAIN
- TSDC TECHNOLOGIES PTE.,LTD
- GXS
- VReS,Inc
- Smart Up Incubator Limited
- TRUONG THANH JAPAN
- early works co.,LTD
- ExoLover Pty Ltd
- Fluz Coin
- 4KING
- ZEEBRA
- Mobilum
まとめ
会社HP:http://blockcoplus.com/?lang=ja
代表者:ADITYA
TALLAPRAGADA(タラプラガダ アデイテイア)
所在地:〒153-0062 東京都目黒区三田2-3-18
設立:2018年4月
事業内容:ITシステム開発、ブロックチェーン技術開発
ブロックチェーンをテーマとしてさまざまな分野から多くの企業が集まっていました。現在、相場はあまり良くありませんが、ブロックチェーン技術の人気は日々高まる一方だと再確認することができました。
また、ブロックチェーンの幅広い実用性も感じることができ、とても素晴らしいカンファレンスでした。業界外の方も多く、とても話題性のあるものだったと感じました。