シンガポールの仮想通貨取引所が、米ナスダック上場を検討
香港を拠点に置くDiginexはナスダック上場を視野に入れ、シンガポールにてデリバティブ商品に焦点を当てた新しい仮想通貨取引所を立ち上げ、同国においてライセンスの申請を完了させた。もしナスダックに仮想通貨取引所が上場すれば、米国で初の事例となる。
ロイターの報道によると、新しい仮想通貨取引所EQUOS.ioはシンガポールを拠点として投資家へサービスを提供し、運営会社であるDiginexは様々な事業を提供している。またDiginexのCEOであるRichard Byworth氏はロイターに対して、「東南アジアの都市国家の規制環境により、香港よりも交換に適した場所になった」と語っており、シンガポール当局が仮想通貨関連企業をどのようにして規制するかについて柔軟な考えを持っていると述べている。
シンガポール当局は、物事について考える方法が少し柔軟だった。
そして同取引所のナスダック上場についてだが、現時点では公式発表はないものの米国の初事例となる可能性を秘めている。ナスダックへの上場は、Diginexがシンガポールの上場企業である8i Enterprises Acquisition Corp.との「逆さ合併」を経て上場する予定である。
ロイターによると、これらの取引はすでにSECの承認を受けており、Byworth CEOによると上場の発効日は「9月中旬から下旬」になるはずだと述べている。また世界最大級の仮想通貨取引所コインベースは、今年後半または来年初めに米国で直接上場することを検討しており、株式市場への参入を目指す企業が目立ち始めた。
しかし仮想通貨関連企業がナスダックに上場するのは初の事例ではない。中国の大手マイニング企業であるカナン(Canaan)社は昨年11月、米ナスダックの新規株式上場(IPO)にて、9000万ドル(約97億円)を調達した。このカナン社によるIPOは、「9〜11ドル」の計1000万株で実施される予定であったが、今回のIPOでは最低公募価格である9ドルで売却されている。