カルダノのホスキンソン氏が反POS法案を非難する理由
カルダノの創設者であるチャールズ・ホスキンソン(Charles Hoskinson)氏は、米国のロブ・ポートマン(Rob Portman)上院議員と、マーク・ウォーナー(Mark Warner)上院議員が可決した仮想通貨法案を非難している理由を示したことが明らかになった。
数十億ドル相当のバイデン大統領のインフラストラクチャー法案の基盤を構築するため、米国上院のメンバーは先週、米国経済の仮想通貨セクターを実現するための新仮想通貨法案を提案した。これらは、上院議員のワーナー氏とポートマン氏によって提案されたものであり、新しい税金と説明責任の報告を通じて、280億ドル(約3兆983億円)の税収を見込んでいる。これに対してホスキンソン氏は、現在低迷しているアメリカの仮想通貨分野における、イノベーションと進歩を阻害する恐れがあると激しい非難を示している。
ホスキンソン氏は、PoS(プルーフオブステーク)よりもPoW(プルーフオブワーク)を政府が好むことに対しても強い非難を示している。同氏は、エネルギー集約型のPoSシステムをまだ展開しているビットコイン(Bitcoin/BTC)のような仮想通貨の後ろに立つために、よりクリーンでグリーンなイニシアチブを受け入れるというコミットメントを繰り返し表明している。
一般的にPoSはマイニングに大きな電力を使用することから、近年その環境への影響が懸念されている。一方、PoSはユーザー保有トークン数に応じてマイニングを行う仕組みのため、環境に配慮したマイニングプロセスであると言えるだろう。チャールズ氏はこれらの件について次のように語っている。
このような事態は私たちが脆弱であり、製薬業界のように著名なロビイスト(※1)がいないことが原因の一つです。そのため、スイス、リヒテンシュタイン、さらには南アフリカのように仮想通貨に歓迎的な国に資金が流失する恐れがあります。
特定の主張を有する個人または団体が、圧力団体の利益を政治に反映させるために、政党・議員・官僚などに働きかけ、影響を及ぼすことを目的・専門とする私的政治活動を指す。
さらにホスキンソン氏は、米国のSEC(米国証券取引委員会)とCFTC(米商品先物取引委員会)の間で不毛な争いが繰り広げられている中、仮想通貨業界を守る既存の規制法がますます曖昧になっていることを指摘している。実際、多くの仮想通貨はそれらが証券の領域内にあるのか、それともその領域外にあるのかについて明確な規制がなされておらず、法整備が整っていないことについても不満を述べている。