Mt.GOXから流出した、200,000BTCを回収できる可能性が浮上=ロシアの弁護士事務所

Mt.GOXから流出した、200,000BTCを回収できる可能性が浮上=ロシアの弁護士事務所

2019年9月12日、元BBCのジャーナリストであったAndy Pag氏が公開したロシアの法律事務所Zheleznikov and Partners(ZP Legal)とのQ&Aにて、MTGOXから流出したビットコインのうち最大で200,000BTCを取り戻せる可能性が高いことが判明した。ちなにみ2014年に流出したのは、顧客分約75万BTC・自社分約10万BTC・顧客から預かった約28億円。85万BTCはビットコインの現流通量1/21に相当する。

ZP Legalはモスクワに拠点がある法律事務所で、2014年にMTGOXから不正流出したとされるビットコインを受け取ったロシア人を特定していると主張している。このロシア人は、仮想通貨取引所BTC-eの運営者アレクサンダー・ヴィニック氏。ヴィニック氏は米国からマネーロンダリングを行った容疑をかけられ、2017年にギリシャにて逮捕された。

さらに同時に、ハッカーがMTGOXから盗んだビットコインの大半を、アレクサンダー・ヴィニック氏がBTC-eに隠している可能性が高いとの疑いもかけられている。氏の身柄は、米国、ロシア、フランスの3ヵ国が引き渡しを求めている。

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ZP Legalが受け取る成功報酬

ZP Legalはロシアの法執行機関と協力することによって法的処置を取れば(訴訟を起こせば)、17万~20万BTC回収できるとしている。今回の件が成功すれば、ZP Legalが受け取る報酬額はクライアントに戻ってきたビットコインの額で決まる。

すなわち、30,001BTC以上なら50%、10,001BTC~3万BTCまでなら55%、1,001BTC~1万BTCまでなら65%、101BTC~1,000BTCまでなら75%となる。

ZP LegalのマネージングパートナーAlexander Zheleznikov氏がコインデスクに語った内容によれば、ZP Legal側はハッキングに関わった全ての人物の身元は特定できておらず、犯人を見つけるのは法執行機関次第と述べている。なお、今回の件では、ビットコインそのものを回収することを約束するのではなく、裁判所によって没収された資金が回収されるとのこと。もしビットコインではなく、法定通貨で返ってくる場合、当時盗まれたビットコインの価値を現在の価値に換算する際に多少問題が発生する。現在のロシアでは仮想通貨の法的な定まりがなく、ビットコインを正しく評価することが難しいからだ。

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