Binanceが規制遵守強化を視野に元米国財務省の犯罪捜査官を採用
世界各国の規制当局による監視が高まる中、業界最大手の仮想通貨取引所Binanceが、新しいグローバルマネーロンダリングレポーティングオフィサーを採用した事が分かった。
世界をリードする仮想通貨取引所は、元米国財務省の犯罪捜査官であるグレッグ・モナハン(Greg Monahan)氏を任命しました。モナハンは、Binanceの新しいグローバルマネーロンダリングレポーティングオフィサーを務めるとのこと。モナハン氏は、クレジット政府サービスで30年の経験勤務経歴を有しており、その大部分が米国財務省の犯罪捜査官として勤めていたと述べている。なお、同氏は米国財務省にて、税金、マネーロンダリング、およびその他の同様の金融犯罪調査を担当していたとのこと。これらに加え、米国財務省で国際的な調査を主導し、悪名高いサイバー犯罪者やテロ組織の解体を何度も経験してきた人物とのことで、次のように語っている。
Binanceには、市場をリードする製品の提供から、仮想通貨業界をより安全な場所にするのに役立つ注目度の高い調査のサポートまで、ユーザーを最優先するという強い文化があります。
元米国財務省の犯罪捜査官のモナハン氏採用の背景
モナハン氏はさらに、会社の国際的なマネーロンダリング防止(AML)および調査プログラムの拡大に取り組むことを含む、Binanceにおける将来的な役割について説明している。
同氏が就任した背景には、Binanceと規制機関および法執行機関との関係強化に焦点を当てた採用であり、これまで当NEXTMONEYでも同取引所はすでに多くの世界的監視機関からの精査に直面しているため、複数国での先物取引など、一部のサービスをすでに停止している。また、これらについては当サイトの8月18日付特集記事「スペイン規制当局が未登録での運用でHuobiとBybitに対して警告」の中で、Binanceの規制状況などについて触れている。
Binanceのジャオ・チャンポン(趙長鵬:Changpeng Zhao)氏は、元米国連邦法執行機関の捜査官としてのモナハン氏の役割に触れており、同取引所が同氏を採用するに至った背景には「豊富なAMLと調査の経験」を会社にもたらすと確信している事を示唆した。