中国のビットコインマイナー、国外へ逃げ出し米国を追い抜くもエネルギー問題に発展

中国のビットコインマイナーが中国外へ脱出

ビットコイン(Btcoin/BTC)マイニング競争は、中国と米国の間で激化しており、中国が優勢に転じるなか、AntPoolがほぼ3分の1をマイニングしているものの、中国政府によるマイニングへの規制強化によって国外へ脱出する企業が増え、米国では新たなエネルギー問題へと発展している事がわかった。

mempool Pools Rankingより画像引用

Finboldは2024年9月22日(日曜日)、マイニング企業とプールによるビットコインの毎日のブロックデータによると、AntPoolは135ブロックのうち42ブロックをマイニングしていたことが判明。

かつて中国は仮想通貨マイニングの主要プレーヤーであり、低エネルギーコストと有利な規制で企業を惹きつけていた。2021年までに、中国は世界のマイニング活動の約70%を占めており、2019年にはブロックチェーン技術の推進により、米国に対する中国の技術的優位性がさらに強固になった。しかし、2021年5月に中国が金融リスクやマネーロンダリング(資金洗浄)などの懸念を理由に仮想通貨のマイニングと取引を全面的に禁止したことで、状況は一変。この取り締まりによりマイナーは国外へ逃げ出し、その多くが石炭火力に惹かれて近隣のカザフスタンへと向かっていた。

世界の仮想通貨マイニングにおけるカザフスタンのシェアは20%近くにまで急上昇したが、マイニング事業のエネルギー需要により、すぐに燃料価格の高騰と広範囲にわたる停電が発生。国民の抗議によって同国政府は、2021年末までにマイナーを国営電力網から切り離さざるを得なくなった。

中国系企業が事業を開始した米国では懸念の声

この流出は米国へと続き、現在では世界の仮想通貨のハッシュレートの40%以上を占めており、米国のマイニング事業は国内の電力の約2%を使用しており、これはユタ州などの州全体に必要な電力に相当。

カザフスタンほど炎上する事態にはいたっていないものの、エネルギー使用量の増加は環境への懸念を引き起こしており、特に中国系企業が事業を開始した農村地域では懸念が高まっています。Bit Mining(ビットマイニング)社は、中国を離れ、短期間カザフスタンで事業を展開した後、米・オハイオ州アクロンに移転。同国やテキサス州ロックデール、アーカンソー州ボノなど米国各地のさまざまな都市の住民は、騒音、環境破壊、地元での雇用創出の欠如を理由にマイニング事業に反対を表明しているのが現状だ。

地元の反対は依然として強く、仮想通貨ビジネスは政治的影響力を増しており、カリフォルニア州では、ロビー活動の結果、デジタル金融資産を規制する法律が拒否されている。

マイニングプロセスの集中化と安全保障上の懸念

ビットコインマイニングプロセスは高度に集中化されており、2021年には、10%のマイナーがマイニング能力の90%を支配している。

この問題は、中国のイナーによる施設の外国人所有を懸念する米国議員からかなりの注目を集めている。その理由として安全保障上の懸念が挙げられており、バイデン政権は国家安全保障への懸念から、中国企業に核ミサイル基地近くのマイニング施設を売却するよう命じた。

米国がビットコインマイニングの環境的および経済的影響に対処する中、将来は依然として不透明で、現地コミュニティは、新規プロジェクトに対するより厳しい規制や一時停止を求め続けている。適切な監視がなければ、ビットコインマイニングの無制限な拡大は気候問題を悪化させる可能性があり、米国でその存在が費用に見合う価値があるかどうかという懸念を引き起こしている。

ABOUTこの記事をかいた人

NEXT MONEY運営です。 「話題性・独自性・健全性」をモットーに情報発信しています。 読者の皆様が本当に望んでいる情報を 日々リサーチし「痒いところに手が届く」 そんなメディアを目指しています。