仮想通貨取引所BitMEX、日本居住者の取引サービスを禁止へ

仮想通貨取引所BitMEX、日本居住者の取引サービスを禁止へ

大手先物仮想通貨取引所BitMEXが4月28日、日本居住者へのサービスを制限する発表を行なった。発表によると日本居住者からのアクセスの場合、取引サービスを利用することができなくなるとのことだが、今回BitMEXが制限に踏み切った背景には、レバレッジ規制などが盛り込まれる金融商品取引法及び資金決済に関する法律が影響しているようだ。

これにより新規の登録者は日本時間4月30日23時、既存ユーザーは5月1日00時を超えると制限が開始される。なお、制限開始前に保有しているポジションに関しては影響を受けず、既存のポジションを拡大する行為や新たなポジションを持つ行為ができなくなるようだ。

仮想通貨に係る改正資金決済法の施行日が5月1日に決定

2020.04.07

また金融商品取引法及び資金決済に関する法律の改正が5月1日より日本にて執行されるが、その中にはレバレッジの上限を2倍までにすることが書かれている。現在日本の仮想通貨取引所は、自主規制団体が主導し投資家が無謀な取引をしないよう上限を4倍までとする決まりを各社遵守しているが、法律でレバレッジ倍率の上限が定められたことで、海外の取引所としては真っ先にBitMEXが制限をする決断をしたようだ。

BitMEXは当局のこの取り組みを支持するとともに、日本市場への継続的なサービス展開のため協議を継続していくと語っており、進展があれば報告するとのこと。

日本の取引所はアナウンスなし、具体的な変更は来春から?

5月1日からレバレッジの上限が2倍に定められる法改正が執行されるが、執行から1年間は猶予がある。そのことからか先物取引を扱う仮想通貨取引所は各社、現在のタイミングでユーザーに対してアナウンスを行なっているところは少ない。おそらく猶予期間中上限を4倍から2倍に変更する取引所は少なく、猶予期間があける2021年の春頃から一斉に2倍に変更するようになるのではと思う。