中国カナン社、最新5nmチップ搭載の仮想通貨マイニングマシンを発表
ビットコインマイニングメーカーのCanaan Creativeは、最新の5nmチップを搭載したマイニングデバイスを来年の第1四半期にリリースすることを、中国メディア8BTC|が報じた。8btcの報告によると、半導体チップは台湾に本拠を置く企業であるTSMCによって設計および製造される予定であり、チップの小型化により性能向上、消費電力の低減を図りやすいとされている。
従来使われているチップは7nmのものが主流だが、5nmになることでパフォーマンスの向上に加えて、新しいチップセットは、電力効率と面積のスケーリングにも改善が期待できるとのこと。性能テストの報告によると、TSMCの5nmテストチップの平均歩留まりが80%に達し、同社は2020年前半にチップの大量生産を開始する予定であると述べた。
ライバル企業BITMAIN
一方でライバル企業であるBitmain社も、今月始めに世界初の5nm電子チップによる実験を成功させており、同じく2020年に5nmチップの量産化を予定で、7nmのチップと比較して効率が7%から15%改善される見込みだ。
CanaanはASICメーカーとして国際市場でのシェアは21.9%となっており世界2位だが、2020年までには、仮想通貨マイニング機器メーカーの市場シェアでナンバーワンになることを目標に掲げている。しかし、同社はナスダックで11月20日にIPO(新規株式公開)を実施し、9000万ドル(約97億円)を調達したが、今月に入り預託株式の価格が40%下落している。
Canaanの共同設立者のJianping Kong氏は、株式公開後にサプライチェーンをより深く把握し、さらに多くの設備投資を行うとしており、今回新たに5nmのマイニング用集積回路を発表したことで、少なからず株価にも影響を与えるのではないかと予想されている。