バイナンスウォレットで一時的な遅延発生
バイナンス(Binance)ウォレットは先日、一時的な遅延が発生し、一部のユーザーがインタラクティブイベントデータを閲覧できなくなっていた事を報告した。
Due to network congestion, the system is temporarily experiencing lag, causing some users to be unable to see the interactive information of the event at the moment.
This information requires some buffering time to display. We are actively working on resolving this issue.…
— Binance Wallet (@BinanceWallet) October 13, 2025
ネットワークの混雑により、システムに一時的な遅延が発生しており、現在、一部のユーザーの皆様にはイベントのインタラクティブ情報が表示されない状況となっております。この情報の表示にはバッファリング時間が必要となります。現在、この問題の解決に取り組んでおりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
Binanceウォレットのユーザーから、ネットワークの混雑による一時的ではあるものの、ダウンタイム中に残高ゼロと取引データの消失が報告された。この障害は、2025年10月10日(金曜日)に発生した大規模な仮想通貨暴落を受けて発生し、複数のアルトコインがプラットフォーム上で一時的にゼロとなったという。
これらの問題は、資産を追跡しようとしている投資家の間で懸念を引き起こしており、多くの投資家がXでこの問題を訴えている。
イベント参加者が多すぎた事によるシステム負荷が原因
このダウンタイムは、BinanceウォレットのTGEイベントの参加者が多すぎたため発生している。
同イベントでは数分間で11万6,000BNB以上が流入し、システムに負荷がかかったとのこと。創設者のジャオ・チャンポン(趙 長鵬:Zhao Changpeng)氏は、バイナンスを市場操作の疑いから擁護し、BNBの価格変動は完全に市場主導であると主張。仮想通貨コミュニティの混乱は週明けの13日(月曜日)も続き、ウォレットユーザーからアカウントの残高ゼロが報告された。数千人が、保有する仮想通貨、DeFi(分散型金融)トークン、NFT(非代替性トークン)の残高がゼロになっているスクリーンショットをソーシャルプラットフォームで共有している。
中国の仮想通貨ジャーナリストのコリン・ウー(Colin Wu)氏によると、この問題はUTC午前9時45分(※日本時間、同日18:45)頃に発生し、複数ユーザーがXでBinanceウォレットが空になったと報告。
同氏は、Xの複数アカウントを引用し、ウォレットのダウンタイムは約30分間続き、UTC午前10時10分頃に終了したと報告。20~30分後、システムは徐々に回復し、ほとんどのユーザーはアカウントを更新または再ログインした後、残高とイベントデータが再同期されたと報告している。
一方で、一部ユーザーはウェブ版とモバイルアプリの両方で取引履歴にアクセスできず、スワップや送金も実行できない状態だったという。
システム回復に向けた動き
バイナンスはその後まもなく問い合わせに回答し、ネットワークの混雑による一時的な遅延が原因であると説明し、声明の中で次のように述べている。
この情報の表示にはバッファリングが必要です。現在、この問題の解決に積極的に取り組んでいます。ご理解とご協力をお願いいたします。
問題解決に向けた作業は現在進行中であり、ネットワーク状況が安定次第、完全な機能が回復する予定だ。チームは、この情報が読み込まれ、正しく表示されるまでには時間がかかると説明し、問題解決に積極的に取り組んでいることをユーザーに保証した。
今回のインシデントは、極端な市場変動への対応における脆弱性と、このような状況下でユーザーの信頼を維持するためには、堅牢なインフラストラクチャーとタイムリーなコミュニケーションが重要であることを浮き彫りにしている。