コインチェック、レバレッジ取引を終了
国内の大手仮想通貨取引所であるコインチェックは16日、取引所でサービスを展開していたレバレッジ取引を2020年3月13日に終了することを突如発表した。コインチェックは今回レバレッジ取引を終了する具体的な理由などについては明らかにしていないが、改正金商法による仮想通貨のレバレッジ取引の規制強化が影響したのではないかと考えられている。
新しくできた改正金商法では、金融商品取引業の登録が必要となる他、仮想通貨のレバレッジ上限を2倍に規制しようとする議論もあるとのことだ。最近では利用者保護の観点から、金融庁認定の自主規制団体であるJVCEAがレバレッジ上限を15倍から4倍に下げた矢先のことであった。
同社は2018年のNEM流出事件からレバレッジ取引の新規注文を停止していたため、新規にレバレッジ取引を行うことはできない状態ではあった。また、サービスの終了に伴い、現在ポジションを保有しているユーザーに対しては、日本円残高を取引アカウントへ振り替えを求めており、期限前に手続きが完了できない場合は、期限後に順次振替を行うとのこと。
コインチェックのレバレッジ取引
コインチェックでは、日本円を証拠金にして自分が保有する資産以上の取引を行うレバレッジ取引をこれまで展開しており、最大レバレッジ5倍までの取引が可能となっていた。
国内ではコインチェックのみならず、2019年3月31日にbitbankが仮想通貨のレバレッジ取引をメインに扱っていたbitbank Tradeのサービスを終了したことや、レバレッジ取引の流動性が低下するなどの現状がある。改正金商法などの影響が先行き不透明な状況にあるため、多くの仮想通貨取引所はレバレッジ取引に対して消極的な姿勢をとらざるを得ないのが現状だろう。