バイナンス、イーサリアム先物を提供|最大レバレッジは50倍
バイナンスがイーサリアムの先物取引の提供を開始した。イーサリアムの先物取引に関しては、先週テスト版がリリースされていたが、今回で正式に提供開始となった。バイナンスの先物取引ではビットコインがすでに提供されている。
ビットコインの最大レバレッジは125倍であることに対して、イーサリアムの最大レバレッジは50倍となっている。また、イーサリアムの先物取引では、米ドルにペッグしたステーブルコインであるUSDT(テザー)との取引ペアが提供される。
バイナンスの先物、取引量は増加傾向
バイナンスの先物取引は、ここ最近取引量が増加傾向にある。ビットコイン先物の現在の取引量は、1日あたり185,835BTC(約14億ドル)。主要取引所のスポット取引と比較しても、約40%ほど高めの水準となっている。この記事の執筆時点では、バイナンスの先物のイーサリアム取引量は134,396.21ETH(2,000万ドル)となっている。バイナンスCEOであるChangpeng Zhao氏は、好調な先物取引について以下のようにコメントしている。
「先物取引が提供開始されてから、約2ヶ月ほどが経過しました。プラットフォームにおける最大取引量のレコードは、日々更新されています。また、プロフェッショナルなトレーダーの成長にも繋がっています。」
BitMEXとの競い合い
過去、バイナンスのビットコイン先物のレバレッジは20倍で提供されていたが、10月18日から125倍に引き上げられた。先物・レバレッジ市場のライバルとなるBitMEXを意識しての引き上げだろう。125倍のレバレッジは、BitMEXの100倍よりも高くなっている。いっぽうで、BitMEXでは数多くの銘柄を先物・レバレッジ取引で提供している。バイナンスも競合を意識して、イーサリアムだけでなく今後はさらに銘柄数も増やしていくことが予想される。
BitMEXでは11月に、メール送信のシステムエラーからメールアドレスが流出する事件が発生している。加えて、7月には米規制機関から調査を受けた。この時には規制機関による閉鎖を不安視してか、BitMEXからユーザーの資金が大量に流出している。ネガティブなニュースが続くBitMEXに対して、レバレッジを引き上げ銘柄数も増やしたバイナンスがどこまで追いつけるのか、今後の動向にも注視したい。