クオンタム・ソリューションズがイーサリアム・トレジャリー構築のため1億8,000万ドルを調達
クオンタム・ソリューションズは、最新の報告書によると、画期的な資金調達ラウンドで260億円(約1億8,000万ドル)を調達し、日本初の大手イーサリアム(ETH)トレジャリー企業となった。
東京・千代田区に本社を構え、アジア各国に拠点を持つクオンタム・ソリューションズ(Quantum Solutions)は、10万イーサリアム(Ethereum/ETH)を保有するトレジャリーを構築し、利回りを生み出すDeFi(分散型金融)機会を拡大するために、1億8,000万ドル(約266億円)を調達。日本政府による規制優遇措置により、東京は機関投資家によるイーサリアム投資の主要投資先となっている。
221億円相当の今回の取引は、ETHに特化した有力な上場企業となるという同社の目標に向けた大きな一歩となる。2025年9月26日(日曜日)に発表された今回の取引には、CVI Investmentsを通じた世界有数の投資会社SIG(Susquehanna International Group:サスケハナ・インターナショナル・グループ)、キャシー・ウッド(Cathie Wood)氏のARK Invest、香港に拠点を置くIAM(Integrated Asset Management:インテグレーテッド・アセット・マネジメント)が参加。
この資金調達は、約4,400万株の新株発行による転換社債とワラント(※1)の発行で構成されており、割引価格設定なしで同社の資本金をほぼ倍増させるという、仮想通貨関連株式としては異例の展開となった。
特定期間内に特定価格で対象仮想通貨を売買できる権利を指すデリバティブ(金融派生商品)のこと。
デジタル資産ハブへと躍進する日本
クオンタムは、新たに調達した資金を活用し、DeFiにおける利回り創出の機会を狙う10万ETHのトレジャリーを構築する計画だ。
同社のフランシス・B・ゾウ(Francis B. Zhou)CEO(最高経営責任者)は、初期のブロックチェーン投資家であり、世界最大級のETHマイニング施設の元所有者だ。
日本の支援的な規制姿勢と投資家の関心の高まりは、同社の事業拡大にとって最も良い環境と言える。今回の資金調達は、同社のバランスシートを強化するほか、イーサリアムや次世代デジタル資産へのエクスポージャーを求める機関投資家にとって、東京が主要な投資先として浮上するための基盤を整えるものと言える。
ただし、イーサリアム市場全体は警戒感を示しており、レバレッジをかけたロングポジションはリスクの増大に直面しているのが現状だ。