「テザー社は、不正利用の可能性がある「財務書類」を提出不要」 =NY裁判所がテザー裁判で決定的な判断を下す

「テザー社は、不正利用の可能性がある「財務書類」を提出不要」 =NY裁判所がテザー裁判で決定的な判断を下す

ステーブルコインTether(USDT)を発行するテザー社および、仮想通貨取引所Bitfinexらと、NY司法当局(NYAG)との裁判について、大きな進展があった。

一連の裁判として注目を集めているテザー裁判についてニューヨーク裁判所の判事は、テザー社およびBitfinexらが財務書類を提出する必要がないと判断を下した。さらに、テザー社がBitfinexへ資金を貸し出すことを禁止するという内容を承認したことが明らかになった。今回のテザー裁判における、裁判所の判断は以下の通りだ。

裁判所の決定
  • テザー社側は、NY司法当局に「財務書類」を提出する必要がなくなった。
  • テザー社は、取引所Bitfinexへ資金を貸し出すことはできない。(※両社のCEOは同一人物)

NYAGが提出した「財務書類の開示要求」について

テザー裁判は今月3日、NY司法当局(NYAG)が裁判所へと、テザー社が発行するステーブルコインUSDTの裏付け資金8億5,000万ドル(約915億円)を不正に利用したとする詳細および、それらに関する有効な書類を作成しなかったとして、「財務書類の開示要求」を求めていた。

そしてNYAGが提出した「財務書類の開示要求」が、今回のNY裁判所の判断によって「提出する必要がない」という結果になった。この「財務書類」は、テザー社の裏付け資金に関する詳細が記載され、もし不正利用が本当であれば、テザー裁判にとって最も重要な書類となる。

しかし、NY裁判所の判断は「財務書類を開示する必要がない。」という判断が下され、裁判の動向はテザー社側が圧倒的に有利な状況になっている。

NY司法当局、テザー社側の不正利用を見るけるために「財務書類の要求文書」を提出

2019.10.03