日本のブロックチェーンスタートアップは世界で勝てるのか? =国内最大級のカンファレンス「btokyo」レポート

日本のブロックチェーンスタートアップは世界で勝てるのか? =国内最大級のカンファレンス「btokyo」レポート

規制に関して世界のトップを走る日本だが、仮想通貨およびブロックチェーン分野においては、成長する可能性を秘めている。しかし、世界のブロックチェーンプロジェクトを見てみると、日本市場は遅れをとっているのが現状である。

そんな現状を知る4人のブロックチェーン著名人が今回、「btokyo 2019」に登壇し、これからの日本市場について熱く語った。(重要な要点をまとめてあります。)

登壇社

大塚 雄介(コインチェック執行役員)

早稲田大学大学院修了、物理学修士号取得。リクルートから分社独立した株式会社ネクスウェイでB2B向けITソリューションの営業・事業戦略・開発設計を経験の後、レジュプレス株式会社創業に参画(2017年4月よりコインチェック株式会社に社名変更)。現在、日本最大規模の仮想通貨交換取引所Coincheckなどを運営する同社において執行役員を務める。

 

安 昌浩(ALIS 代表取締役)

ブロックチェーン技術に出会い、AI・VRよりも世の中の進化スピードを早められる手段だと確信。2017年9月ブロックチェーンを用いたALISを立ち上げるため4.3億円を調達し、信頼できる記事と人々にいち早くアクセスできる世界の実現を目指す。現在β版(https://alis.to)を稼働中。

 

長谷川 潤(Omiseホールディングス/グループCEO)

EC、モバイル決済、ライフログ関連でのシリアルアントレプレナー兼デザインエンジニア。2013年タイにてOmiseを設立。当初ECサイトとして立ち上げたが、自らが満足できるペイメントゲートウェイが世の中に不在であることに問題意識を覚え、Omiseをセキュリティとユーザビリティを両立させた決済プラットフォームとして育て上げた。2017年にICOを成功させたブロックチェーン上の分散型ウォレット・ネットワークであるOmiseGOの運営を開始。翌年2018年には、中央集権型取引所であるGO.Exchangeを設立。

内山 幸樹(ホットリンク代表取締役会長)

1995年、東京大学大学院博士課程在学中に日本最初期の検索エンジンの開発&検索エンジンベンチャーの創業に携わる。
2000年に株式会社ホットリンクを創業、2013年東証マザーズ上場。2015年には米国企業を買収し、現在は世界中のSNSデータアクセス権販売と、国内及び中国市場向けにSNSデータを活用したマーケティング支援を展開。2018年より、東大ブロックチェーン寄付講座の運営、ブロックチェーン×スポーツ、ブロックチェーン×LGBTプロジェクト等、ブロックチェーン技術を利用した事業への投資・事業開発を推進。

日本のブロックチェーンスタートアップは世界で勝てるのか?

Q.自分の事業で世界で勝てると思っていますか?

  • 大塚 雄介

世界を取ることは可能。レギュリエーションを作りながら取りに行く。

  • 安 昌浩

取る気概ではやってるが、Web3を前進させるためにどう貢献出来るかを重要視している。エンドユーザー向けのサービスをいかに作るか。

  • 長谷川潤

既に海外でビジネス展開している。使っているのは金融に特化したインフラ、我々はネットワークに流れるボリュームで見ていて、世界トップになるためにやっている。

Q.周りにある、こいつらだったら世界で勝てるんじゃないかっていうスタートアップは?

  • 大塚 雄介

Omiseはまさにそうかも。ソフトウエアとしてビジネスを作ってきた時代と変わって、プロトコルレイヤーに金が集まっている。トークン側に資金が集まり始めている。

  • 安 昌浩

取引所など、金融領域のスタートアップ。今はお金を集めているのは取引所。バイナンスは儲けたお金でどんどんエコシステムを発展させている。ノールックで5000万出すようなスピード感がある。長期的にはOmiseみたいな金融領域。

  • 長谷川潤

2014年にブロックチェーンに入ってきて、レイデンやステイタスに資金提供してきた。日本にはこれから可能性がある。資本の力がある。大企業を取り込み、エコシステムを作ることが重要。ステーキングはFATFのガイドラインもあり、アドレスKYCが必要。取引所がプラットフォームになっていくのでは。

Q.インターネットビジネスの広告は、ブロックチェーンの何か?どこの領域で戦うのか?

  • 安 昌浩

SNSにいった理由は誰もやってなかったから。金融領域は政治力、ベンチャーでは戦えない。不動産、通信会社とも話して、スケールにも着手している。ディセントライズな世界観を忘れたくないが、堅実な部分も進めている。

Q.金融領域以外は?

  • 大塚 雄介

場所も時間も変えずに情報を届けられたからインターネットが普及した。ブロックチェーンは金融の高コストをクリアに出来る。2014年は誰もやってなかった、完全に詐欺だろって言われてました。一歩ではなく、半歩先を行くのがちょうどいいかも知れない。ヒントは転がっているので、見極めが重要。

Q.金融の世界、ブロックチェーンのエンジニアリングの世界は融合出来るのか?

  • 大塚 雄介

チームでやるしかない。和田がテック、私は法律、金融を担当した。テックとファイナンスの違う人がお互いリスペクトしながら、進めていくしかない。

  • 長谷川潤

テックと切り分ける必要はない。何をターゲットをしているのかが重要。一つの定義を元に、それぞれがサポートする。金融領域は普段から触れているのでそこまで難しくない。

Q.金融領域へベンチャーが入っていけるのか?

  • 長谷川潤

Omise paymentをやっているので、金融領域は理解している。分かってない中でブロックチェーンを始めた。何か出来ることからブロックチェーンをやりたいと思っていることが実現できる。銀行から送金しようとしても、一人一人確認しないといけない。ビットコインならその必要はない。

Q.ブロックチェーンは作ったものをデプロイしないといけない。ベンチャーだけではなく、大手も必要か?

  • 大塚 雄介

次の未来を一緒に見れるかどうか。大手に理解してもらうことから始めた。お互いのリスペクトが大事。乗り越えなければ絶対にうまくいかない。

  • 長谷川潤

30以上の国の人が働いている。チームも世界に散らばっている。各国の金融領域の大物に参画してもらって、新たなソリューションを作っている。日本では難しい部分もある。

Q.日本のレギュリエーションの中で戦って世界で勝てるのか?

  • 大塚 雄介

世界から求められている。日本を外すことは出来ない。日本を取れれば、世界で勝てると思っている。

  • 安 昌浩

日本の市場は潜在能力を秘めている。

  • 大塚 雄介

日本の人は劣等感が強い。海外の人に対して、腰が低すぎる。事実を捉えるべき。

Q.世界で戦うにはどういうビジネルモデルがいいか?

  • 大塚 雄介

私たちは仮想通貨を持っている状態を作った。今は持ってるものをどう使うのか。だかはスターキングなどが流行ってきた。

  • 長谷川潤

インターネットは情報を乗せるためのプラットフォームが必要とされ、大きくなった。許容量によって、スケーラビリティに比例してビジネスは変わる。どんなにいいコンテンツがあっても、サクサク動かなければ意味がない。スケールさせることが重要。

Q.スケールだけさせても儲からないのでは?

  • 長谷川潤

おっしゃる通り。今はステーキングプラットフォームを作っている。マスアダプションする時は、早い、安いを実現しないといけない。カストディレイヤーを作って、取引所に卸したり、乗ってくる層でビジネスを作っている。

  • 安 昌浩

儲けるより、正しさを重要としている。ブロックチェーン業界の底は見えていない。toCのビジネスをやるのは時期尚早、だからこそやっている。今はスタートアップっぽい領域より金融からいくんだろうなと思っている。

Q.ブロックチェーンは早すぎるのでは?コンサルが一番?

  • 長谷川潤

コンサルをやるメリットは大企業の視点を知ることができる。市場ニーズを掴める。

Q.コンサル受注の流れだが、アメリカに勝てるのか?

  • 安 昌浩

英語を話せないから壁がある。スタートアップは海外でのパートナーを見つけないといけない。

  • 大塚 雄介

マネックスのネットワークを使って海外に進出でき始めた。ブロックチェーン、金融には重要。

Q.トラストレスな業界で勝っていくためにトラストが必要?

  • 大塚 雄介

リブラもそうだが、既存のアセットとの間の黎明期をどう作っていくか。

  • 長谷川潤

言語の壁はあるが、機能を分解して伝えていく。低コスト、高セキュアなソリューションを作っていくだけ。ブロックチェーンと伝える必要もない。

Q.世界を相手に戦ったことがない。どうしていくのか?

  • 長谷川潤

まずは日本。言語も日本語で。アメリカの場合は英語なので、広い。そこからローカライズしていく。

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