仮想通貨取引所Kraken、OTC取引量が2018年から「20倍」に増加
2019年8月20日、情報メディアサイトThe Blockの企画にて行われた番組内で、米国取引所KrakenのOTC責任者Nelson Minier(ネルソン・ミニアー)氏が「正確な取引量は開示していないが、2018年初頭から(比較すると)、毎月行う取引の数が20倍になった」と語っていたことが判明。この企画はネット上で音声などを公開する「ネットラジオ」的な番組で、「The Scoop」と銘打っている。今回の企画は放送配信17回目に当たり、ミニアー氏がゲストに招かれている。
ビットコインとミニアー氏
番組内に同席しているマッテオ・レイボヴィッツ氏に「あなたを仮想通貨世界に惹きつけたのは何だったのか?」と聞かれたミニアー氏は、「ビットコインの激しい値動きを見て、これは何なのか? なぜ(価格が)一気に10%も高騰するのか?」と強い好奇心が沸き上がったことを明かした上で、「仮想通貨のボラティリティとプライスアクションに惹かれた」と回答。現物取引でも十分利益が得られるビットコインの値動きの凄まじさは周知の通りだ。ミニアー氏は何度も「I love volatility」と口にしている事から、抗いがたい魅力だったのだろう。
チューリッヒに本社を置く銀行「クレディ・スイス」で新興市場の債券取引をしていたミニアー氏は、その時のハイリスクハイリターンな仕事も退屈しなかったと語っている。そんなミニアー氏だが、最初にビットコインに惹かれたのは2015年後半に価格が高騰した時で、そのボラティリティとプライスアクションを見て「ビットコインにはお金を稼ぐ能力がある」「お金を稼ぐチャンスだ」とビットコインに関する勉強を始めた事も明かした。
Krakenでの取引
取引量が増えたOTCだが、未だ現物取引の方が多く、さらにOTCではビットコインとイーサリアムが主流となっていることも明かした。レイボヴィッツ氏に「トップ5の資産は何か?」「市場はどこに向かっているか?」と聞かれると「ビットコイン・イーサリアム・ビットコインキャッシュ・モネロ・テザー」「私にとって最良のシナリオはこの資産(ビットコイン)の需要が減少しないことだが、2020年5月下旬には供給が削減される(半減期)ことは知っている」と回答。
仮想通貨調査会社Digital Asset Researchでは、2020年5月以降ビットコインの価格が約6万ドル(約640万円)になると予想。ミニアー氏の思惑と合わせ、2020年上半期のビットコインの値動きに注目したい。