ロシアから中国へ「1日で最大3000万ドル」のテザーが、OTC(店頭取引)によって取引されている

ロシアから中国へ「1日で最大3000万ドル」のテザーが、OTC(店頭取引)によって取引されている

中国の仮想通貨市場は2017年、仮想通貨の資金調達方法であるICO(イニシャル・コイン・オファリング)を規制し、仮想通貨大国から一時的に退く形となった。

しかし、仮想通貨メディアCoindeskの報道によると、中国の投資家は、取引所を介さずに売り手と買い手が直接取引することができるサービスであるOTC(店頭取引サービス)を活用し、ロシアから大量のテザー(USDT)を購入しているようだ。

同メディアによると、中国の投資家などはモスクワのOTCサービスから1日で「最大3000万ドル」のテザー(USDT)を購入しているという。電話にてインタビューした内容によると、OTC取引の責任者(Oleg氏)は「日々、大量の法定通貨を持って来ている中国人の仲介人は、一定の流れで取引を行うため、ビジネスは活発です。」と述べ、以下のように回答したという。

「OTCは毎日約300万ドル相当の仮想通貨を販売しています。そのほとんどは中国に行きます。しかし、おそらく最も驚くべきことは、売上高のわずか20%が最大の時価総額を持つビットコインであり、他の80パーセントはドルの裏付け資金として有名なテザー(USDT)です。」

この回答ののように、Oleg氏が責任者を務めるモスクワのOTC取引では、1日の約20%がビットコインであり、そのほかの仮想通貨のほとんどはテザー(USDT)であることが判明した。また、中国企業が購入するテザー(USDT)の総数は、「毎日1000万ドルから3000万ドル」に達する可能性があるというのだ。

ロシアにおけるOTC取引の現状

さらに、シンガポールに本拠を置く仮想通貨取引所Huobi Globalのモスクワ支店Huobi RussiaのOTC取引責任者であるMaya Shakhnazarova氏は、coindeskに対して「顧客は現金と財布アドレスを渡し、売り手はUSDTを財布に送ります。」と述べている。

またShakhnazarova氏は、ロシアルーブルによるテザー(USDT)の購入は、モスクワ市の高層ビル街にあるHuobi Russiaなどのオフィスでよく行われているという。

「モスクワ市内にはたくさんのOTCがあり、すべてのビルにたくさんのオフィスがあり、それらのボリュームはすべて1日に数千万ドルに達する可能性があります。」

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2019.07.30