ビットコイン(BTC)の「半減期」とは?|2020年に到来した後、ビットコインは上昇するのか?
そもそもビットコインには総発行量が決まっており、2100万BTCです。金のような形で総発行量が決まっているため、ニュースなどでは金と比較して取り上げられることが多いです。ビットコインは10分で1ブロックが生成されるため、2140年にすべてのマイニングが終了し、すべてのビットコインが市場に出ると言われています。
ビットコインには、中央管理者がいないためブロックチェーンに正確に記録するマイナー(採掘者)が必要になります。この複雑な計算を行い、正確に記録したマイナーに報酬が与えられます。これがマイニングです。
半減期とは、このマイニング報酬が半分になってしまう時期のことを言います。ビットコインが作られた当初である2008年のマイニング報酬は、50BTCでした。それが4年後の2012年には25BTCとなり、2016年には12.5BTCとなりました。現在のマイニング報酬はこの12.5BTCです。
- 最初のマイニング報酬「50BTC」
- 2012年の半減期「25BTC」
- 2016年の半減期「12.5BTC」
なぜ半減期が存在するのか?
マイニング機器の進化により、マイニングはより低コストで行えるようになってきています。半減期のないまま同じ量をマイニングし続けると、ビットコインはすぐに枯渇してしまいます。それを避けるために作られたのが半減期です。
既存のフィアットの場合、日本銀行やFRBが通貨量をコントロールしています。市場の供給量が増加しすぎた場合は調整することができます。
しかし、ビットコインが金に似た性質を持っており、通貨量のコントロールをすることができません。よって、半減期を設けて緩やかに上昇していくように作られています。ビットコインの供給量が多すぎるとインフレが起こります。
しかし、半減期を設けることで徐々に価値を高めていくことができます。また、半減期というシステムはビットコインの新規発行を抑制するという目的以外に、マイナーのインセンティブを抑えるという役割もあります。新しいマイニング機器の開発により、マイニングへの参加難易度が下がる傾向にありますが、半減期によってマイニングへの参加難易度を一定に保つこともできます。
半減期を迎えた際の価格変動
半減期を迎えると価格は上昇しています。半減期のたびにマイニング報酬の量は下がり、ビットコインの埋蔵量も減ります。よって、埋蔵量が減っていくと、その分価値が高まります。半減期を迎える直前には、マイナーは報酬が半分になる前により活発にマイニング活動を行うようになります。
また、半減期直後は価格が下落することが多いですが、緩やかな形で上昇していく傾向にあります。なぜなら、マイニング報酬が半減しているため、価格が上昇しないとマイナーに利益がないからです。3回の半減期を迎えているビットコインですが、半減期後の価格は上昇しています。
次のビットコイン半減期はいつ?
ビットコインは10分で1ブロックが生成されます。半減期は210000ブロック毎に行われるので、「10分×210000ブロック=約4年」ということになります。
前回の半減期は2016年7月。なので、次の半減期は2020年頃迎えると予想できます。
しかし、前倒しになる可能性もあるため、多少前後する可能性もあります。価格が比較的安定している最近のビットコインですが、半減期を迎えることにより、価格がまた動き始める可能性が十分にあります。
投資や投機としてみたときには、この半減期はすごくわかりやすいファンダメンタルになります。しかし、ビットコインを決済事業に使用したいと考えている大手企業やマイニングを行っている業者からするとデメリット要素であるとも言えるでしょう。
どちらにしても2020年にビットコインは大きな影響をもう一度社会にもたらすことでしょう。