クウェート金融企業がリップルブロックチェーンを使った国際送金サービスを発足
クウェート金融企業であるKuwait Financial House(KFH)が先週ツイートで発表した内容によれば、同企業がリップル社のブロックチェーンを使った即時国際送金サービスを発足するということだ。
KFH has started operating an instant cross-border remittance service using Ripple’s blockchain technology. The zero fees “Instant International Transfer” service is available now in Saudi Riyal SAR where customers can make remittance transactions to beneficiaries at Al Rajhi Bank
— Kuwait Finance House (@KFHGroup) January 6, 2019
このサービスによってSaudi Al Rajhi銀行の受取人にサウジアラビア・リヤールという通貨で送金することが可能になり、送金手数料はかからないという。
クウェートはリップル社の技術をすでに採用している
クウェート銀行は2018年5月に国際送金に対してリップルネットを採用した初めての銀行として発表されている。2019年1月8日のプレスリリースでは、Kuwait Financial House(KFH)がクウェート銀行から正式に許可をもらっていることを発表し、技術的な準備が整い次第、リップルブロックチェーンを使った試験を行うとしていた。
今回発表された新たなサービスによって、KFHのユーザーは彼らのアカウントから手数料無料で即時送金することが可能になる。
発表で同銀行は、以下のように述べている。
「今回新たに立ち上げられたサービスは、デジタル化を採用し優れた顧客サービスを提供するKFHの戦略が成功したことを示す。このサービスはリップルネットを使った即時送金サービスによって実現した」
より多くの国への送金が可能に
現在のところ、この即時送金サービスを使うことができるのはサウジアラビアの通貨であるSARのみである。ユーザーは、Saudi al Al Rajhi銀行の受取人にSARを送金できる。しかし、KFHはこのサービスをさらに拡大させ、ユーザーがより多くの通貨を利用可能にすることを約束している。
KFHの最高執行責任者であるAbdullah Abou Alhous氏は、今回の提携を賞賛し以下のように主張する。
「KFHは、KFHオンラインを介する”即時国際送金”サービスの実装に関して最終段階まで来た」
さらに彼はKFHがブロックチェーン技術に大きなポテンシャルを感じていることを述べ、この技術が同企業のサービスを拡大し、顧客サービス向上に貢献すると断言する。
リップル社も同様にコメントを発表している。
リップル社の南アジア・MENA地域責任者であるNavin Gupta氏は、
「クウェートとサウジアラビアは大きな経済規模を持っており、リップル社はKFHのユーザーに対して即時送金サービスを提供できることを嬉しく思う」
と述べている。リップル社はKFHと継続的に連携し、より多くの国に迅速かつ高い安定性を誇る決済システムを提供するとGupta氏は付け加える。
KFH以外にも、サウジアラビアの決済システム企業SADADが2018年10月からリップル社の製品であるxRapidの使用を試みている。