仮想通貨とブロックチェーンが題材のドキュメンタリー映画がNYで公開

昨今、仮想通貨市場は低迷期に入り投資家達や関連企業などは頭を抱えている。しかしその一方で、カルチャーという面から仮想通貨やブロックチェーンを見ると、その勢いは未だに衰えてはいないようである。

今月26日、アメリカのニューヨーク州マンハッタンにある映画館Cinema Village(シネマ・ヴィレッジ)にて、仮想通貨やブロックチェーンを題材として取り上げたドキュメンタリー映画「Trust Machine: The Story of Blockchain」(トラストマシーン:ザ・ストーリーオブブロックチェーン)が公開された。

この映画の監督を務めるのは、イギリス人の映画監督と俳優の二足のわらじを履くAlex Winter(アレックス・ウィンター)氏であり、同氏は本作の脚本も担当している。この映画の上映時間は84分となっており、ビットコイン(BTC)の歴史や、ブロックチェーンが今までにどのように利用されてきたか、などにスポットライトを当てた作品となっている。
またこの映画には、Ethereum(イーサリアム)の共同創設者兼Dapps(分散型アプリケーション)の開発企業であるConsenSys(コンセンシス)の創業者Joseph Lubin(ジョセフ・ルービン)氏がエグゼクティブプロデューサーとして携わっている。
ビットコインの歴史についてこの映画では、2008年に発生した世界金融危機を皮切りに正体不明の謎の男サトシ・ナカモトがDistributed Ledger Technology(分散台帳技術)を開発したところから始まる。この映画では、ビットコインに関連したすべての出来事や事件などに触れている訳ではないが、当初ビットコインがネット上で犯罪行為になどに悪用されていた事を悔やむシーンなど今までに起きた印象的な出来事が描かれている
また、ビットコインの歴史の他にこの映画では、ブロックチェーン技術を利用し世界をいい方向に導こうと奮闘する人々を紹介している他、銀行の口座を取得する事が出来ない貧困層の人や、現在採用されている金融機関にアクセスすることが出来ない人に対して、ブロックチェーン技術を活用することでそれらの問題も解決することが出来る可能性がある事にも言及している。

Alex Winter氏が投稿したTwitterによると、公開初日の出演者と観客との質疑応答の特典がついたチケットは完売したという。また同作品は来月16日からカリフォルニア州のロサンゼルスにある映画館で上映される予定だ。

仮想通貨を題材とした映画は過去にも数作公開されている。また、新たに仮想通貨を題材としたハリウッド映画の撮影も行われていると報じられており世界中から注目を集めている。こうしたカルチャー面からのバックアップを受け仮想通貨市場も、昨年の様な勢いを取り戻し一刻も早く低迷期を脱して欲しいものである。