インドで仮想通貨ATMを設置したとして仮想通貨取引所の創業者が逮捕

インドの国内メディアが伝えた内容によれば、インド大手仮想通貨取引所であるUnocoin(ウノコイン)の共同創業者であるHarish Bv氏が、22日にインド警察当局によって逮捕されたようである。
インド国内では、インドの中央銀行であるインド準備銀行(RBI)が仮想通貨関連事業に関する厳しい規制整備を行っている。
今回のHarish Bv氏の逮捕によって、インド国内での規制を回避し仮想通貨取引を行う試みは失敗したと言えるだろう。

報道によればHarish Bv氏は仮想通貨の取引の促進を違法に行ったとして逮捕され、留置場内に留置されているようである。
今後逮捕者はさらに増えていくと見られている。

今年2月にインドの中央銀行であるインド準備銀行(RBI)は、インド国内の銀行に対して、仮想通貨関連事業者に対してサービスの提供を禁止する規制を発令している。
この規制への対応策として、ウノコインはインド南部のカルナータカ州都バンガロールに位置する商業施設に、クレジットカード及び、デビットカードに対応せず、銀行システムともリンクしていない仮想通貨ATMを一台設置していた。

インドの仮想通貨取引所が仮想通貨ATMの設置に関して言及

2018.10.12

この仮想通貨ATMの設置が明らかとなったのは、稼働前のATMの写真が何者かによってインターネット上に流出したためである。写真が出回った際ウノコインでは、「ATMの設置は事実であるが、ウノコインからの正式な発表はまだ行っていない。インターネット上に流出しているATMの写真はウノコインと無関係な第三者が撮影及び、流出させたものである。」と述べている。

「インドの複数のメディアが、インド国内で初となる仮想通貨ATMの設置に対し批判的な報道を行った後、ATMを設置していた商業施設の運営者は不安に感じ始めていた。」

ウノコインのCEOを務めるSathvik Viswanath氏は上記のように述べている。

またインドの財務大臣を務めるArun Jaitley氏は2018、19年度の予算演説において、「インド政府の見解では仮想通貨は合法の通貨であるとは思っておらず、仮想通貨の利用に関し厳しく取り締まっていくだろう。」と明らかにしている。

Arun Jaitley氏の発言に対し、ウノコインのCEOを務めるSathvik Viswanath氏は、「政府は仮想通貨を合法通貨でないと発言したが違法通貨とは述べていない。政府のこの発言は、自身の投資に自己責任を持つ必要があり、また仮想通貨業界には規制がないということだ。」と発言している。

インドの仮想通貨に関する規制は非常に厳しいことでも知られており、インド国内の大手仮想通貨取引所であるZebpayも今月、拠点をインドからマルタへ移したことを明らかにしていた。

インドの仮想通貨取引所Zebpayがオフィスをマルタへ移転

2018.10.20