ブロックチェーンのレイヤー構造を理解する

ビットコインから始まったブロックチェーンですが書籍などでお話され、企業も参入する事例が増えてきています。ですが、技術者の分野で利用する一般には近づきがたいイメージがないでしょうか?

私もその一人ですが、様々に情報をとる中でブロックチェーンに関わる技術の用語をたくさん見ます。

今回はレイヤー構造という観点からブロックチェーンを整理していきます。

ニュースなどで見聞きする技術がどのようなものなのか?

またこの構造を理解するとビットコインをはじめとした仮想通貨がどのように変化していくかが見えてきます。

ぜひお付き合いいただければ幸いです。

ネットワーク領域

layer0

ブロックチェーン内で生成されているブロックやノード間同士の通信を行うためのプロトコルであり、ブロックチェーンにおける一番の土台とも言える部分。

この部分が決まっていなければトークンを発行する以前に通信や送金もできないことになります。

ブロックチェーン領域

layer1.0

コンセンサスアルゴリズムによるブロック生成・検証を規定するプロトコルであり、この領域ではコンセンサス(合意の手段)を規定します。

PoWは分散性とセキュリティを高めることでスケーラビリティを犠牲に、そしてPoSはスケーラビリティを高めることで分散性を犠牲にしています。

layer1.5

ブロックチェーン上に様々な機能を拡張していく仮想マシンとして、生成されるブロック内にどのような情報を入れるかの規定する部分になります。

ビットコインのsegwitに関する議論はこの部分です。

■拡張領域

layer2.0

ブロックチェーン上の通信規模を拡張し処理能力を拡大します。今ビットコインはこの領域の技術開発に差し掛かっています。

ビットコインの処理能力を向上させるためにライトニングネットワークやサイドチェーンなどの議論が今されています。

layer2.5

仮想マシンとしてのブロックチェーンをOSレベルで稼働させるために機能を拡張する特徴を持ちます。

この部分は難解です。

ブロックチェーンとデータベースを紐づけやデータ保存の方法などユーザー視点での開発が迫っています。

■アプリケーション領域

layer3.0

仮想マシン上でアプリケーションが動くようにするために各アプリで参照できる情報をインデックスしたり各サービスを利用できるようにするデファクトスタンダードとなるアプリケーションを構築します。

DEXや今はやりつつあるDappsなどがここにあたるといえます。

■サービス領域

layer4.0

通常サービスとしてユーザーに提供されるアプリケーションであり、この領域まで至って初めてプロダクトの完成といえます。

ーここまでー

ざっくりとですがそれぞれの階層に関してまとめてみました。

様々な技術開発がすすめられたり、サービスが展開されたりする中で理解の一助になれば幸いです。

ABOUTこの記事をかいた人

サラリーマン兼ビットコイナー。 2017年のGWからの暗号通貨市場の盛り上がりを機にビットコインに興味を持つ。 そこから暗号通貨の目指す姿や可能性に気づき情報収集に時間を割き始める。 その中でNextmoneyの理念に共感し、かかわりを持ちながらライターとして現在活動中。